<CLUB NIGHT>に集った豪華ラインナップとオーディエンスが生み出した
さらなる音楽の可能性とその未来

2013.11.03(SUN)
@渋谷SOUND MUSEUM VISION
<CLUB NIGHT>

4日間に渡り、数々の魅力的な企画が各所で行われた<RBMA Weekender>だが、その中でも最大規模のパーティが、SOUND MUSEUM VISIONで開催された<CLUB NIGHT>だ。実力派日本人DJはもとより、海外からもジャイルス・ピーターソンやジャザノヴァのアレキサンダー・バーク等、豪華ラインナップが出揃う実に魅力的な一夜となった。

メインフロアGAIAのオープニングを飾るのは、最新プロジェクト「HEX」も話題の松浦俊夫。絶妙な選曲とミックスで松浦氏がウォームアップするフロアを体感出来るというのは、何と贅沢なオープニングだろう。松浦俊夫に続いては、ポスト・ダブステップ・ムーヴメントの中でもひと際注目を集めるフォルティDLが登場。初期ブロークンビーツを代表するレーベル〈Laws of Motion〉音源からスタートするなど、90sリバイバルをしっかりと取り入れた上で、ベース・ミュージック~ヒップホップ~ハウスへと展開し、BPMを自在に行き来しつつもグルーヴをしっかりとキープするセンス、それに呼応して全身で音楽を楽しむオーディエンス。それは、新時代の到来を感じさせるとても印象的な光景であった。その後、ヨーロッパ・ツアーも終えさらにパワーアップしたサウンドで、もはや風格さえも漂わせるcro-magnonのライヴを経て、遂にこの日のヘッドライナー、ジャイルス・ピーターソンが登場。セット前半のアイアート“Tombo in 7/4”でフロアはすでに最高潮を迎え、その後もジャンルを超えるジャイルスならではのDJセットは続き、“Night&Day”で最高のフィナーレに。またメインのみならず、DEEP SPACEでは、沖野修也アレックスによるディスコ・ブギーを中心としたセットも素晴らしかったし、UKベースの新鋭コアレスが見せた音と映像のドラマティックなパフォーマンスも大きなインパクトを残した。

【レポート】総勢197名のアーティストが集結した夢の4日間<Red Bull Music Academy Weekender Tokyo>、全7公演を総力レポート! feature131114_rbmaw-repo1103_clubnight_yukitakaamemiya-605

【レポート】総勢197名のアーティストが集結した夢の4日間<Red Bull Music Academy Weekender Tokyo>、全7公演を総力レポート! feature131114_rbmaw-repo1103_clubnight_yukitakaamemiya-604

この日の夜は、アーティストとオーディエンスの一体感を見れば、間違いなく今年3本の指に入るベストパーティ。来年の<レッドブル・ミュージック・アカデミー>へ向け、さらなる音楽の可能性を強く感じさせてくれる、意義深いイベントとなった。

(text by NKMGR5)
(photo by Yukitaka Amemiya / Red Bull Content Pool)

★次ページ:EMAF TOKYO 2013 – 11.03 , 04
2日間に渡って体感する、大いなる可能性に満ちた”エレクトロニック・ミュージック=電子音楽”