「音楽史上最高の女性スター」と称される伝説のシンガー、ジャニス・ジョプリン。彼女の最新ドキュメンタリー映画『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』が2016年9月より、シアター・イメージフォーラムほか順次全国にて公開される。
今も人々を魅了してやまない伝説に包まれた生涯。
ひそかに書き綴られていた手紙が開封され、今、等身大の「ロックの女王」が私たちの前に現れる。
本作の監督を務めるのは、『フロム・イーブル〜バチカンを震撼させた悪魔の神父〜』(2006)でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた気鋭のドキュメンタリー監督である、エイミー・バーグ。製作は、公開中の『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王 ジェームズ・ブラウン』で監督を務めた、アレックス・ブギニー。
作品中、ジャニスが亡くなった年に生まれたという今作の監督が、姉弟やバンド仲間、恋人などの全面協力のもと、ジャニスが生前書き綴っていた貴重な手紙の数々を開封していく。手紙の朗読をはじめとする本作のナレーションには、アルバム『You Are Free』により世界中の注目を浴び、カルチャー的アイコンとしても名を馳せるキャット・パワーことショーン・マーシャル。監督は、たまたまインターネットで彼女のインタビュー映像を観て、ジャニスの複雑でエモーショナルな気持ちを表現できる人はこの人しかいないと、直感的に思ったそうだ。
ジャニスの手紙を朗読するという大役について、キャット・パワーは以下のように語っている。
ジャニスを傷つけてしまうんじゃないかと思って怖かったわ。彼女は漫画のキャラクターなどではなく、熱いハートを持ったひとりの女の子だったのよ。でも、彼女の手紙を読んで心を動かされたの。わたしも、故郷の南部を飛び出してきて、家族の中では変わり者の一人だった。ジャニスの手紙は、私自身が祖母に宛てて書いた手紙を思い出させたわ。自分は書いたものかと錯覚するくらいだった。彼女の最後の手紙を読むのは、本当に辛くて取り乱してしまった。でも、彼女が近くでわたしを励ましてくれていると思ったら、なんとか乗り越えることができたわ。
さらに、名曲“サマータイム”のレコーディング中の映像や、<モンター・ポップ・フェスティバル>(67)や、<ウッドストック・フェスティバル>(69)のライブ映像など、1960年代の貴重なジャニスの映像ももちろん満載だ。今まで明かされる事のなかったジャニスの声を聴くこともできる。
派手なボヘミアン・ファッションを身にまとい、臆面もなく「私だけを愛して!」と、しゃがれた声で高らかに歌いきるジャニス・ジョプリンの奔放な生き様は、世界中の若者達を熱狂させ、自分らしく行きたいと願うあらゆる世代の女性に勇気を与えた。ファン待望の今ドキュメンタリー作品は、2016年9月より、シアター・イメージフォーラム他順次全国にて公開。彼女とスクリーン上で再び出会う瞬間を、是非逃さないでほしい。
ジャニス:リトル・ガール・ブルー
2016年9月より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー!
【監督】エイミー・バーグ『フロム・イーブル~バチカンを震撼させた悪魔の神父~』
【製作】アレックス・ギブニー『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王 ジェームス・ブラウン』
【ナレーション】キャット・パワー
【出演】サム・アンドリュー、ピーター・アルビン、デヴィッド・ゲッツ(以上、ビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニー)/クリス・クリストファーソン/カントリー・ジョー・マクドナルド/ボブ・ウィアー(グレイトフル・デッド)/デヴィッド・ドルトン(作家)/クライヴ・ディヴィス(コロンビア社長)/ディック・キャヴェット(TVタレント)/ローラ・ジョプリン(妹)/マイケル・ジョプリン(弟)他
【アーカイブ映像】ジャニス・ジョプリン、オーティス・レディング、ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、ピンク他
2015年|アメリカ|カラー|ビスタ|DCP|103分
原題:『JANIS:LITTLE GIRL BLUE』
サウンドトラック盤:ソニー・ミュージックインターナショナル
提供:キングレコード
配給・宣伝:ザジフィルムズ
(c) 2015 by JANIS PRODUCTIONS LLC & THIRTEEN PRODUCTIONS LLC. All rights reserved.
edit by Qetic Tamao Miura