皆さん、こんにちは! 今回貴重なお話を伺うことができたのは、WWEでデビューして約2年半、ずっと止まることなく快進撃を続け、数々の記録を塗り替えてヒストリーメイカーと呼ばれているASUKA選手。
世界最大のプロレス団体WWEの記録を日本人選手がどんどん塗り替えていっているのは、日本でニュースを聞いていて本当に嬉しくなりますよね。現在、無敗のまま連勝記録は240を越え、もう誰にも止められないASUKA選手が、ついに世界最大のプロレスイベント「レッスルマニア」でチャンピオンベルトに挑戦します!そのタイトルマッチまで残り1ヶ月を切りましたが、現在の心境など色々とお話を伺うことができたのでご紹介したいと思います。ASUKAさんの大阪弁も電話ですが久々に生で聴けて嬉しかったです(笑)。
Interview:ASUKA
——まずは、WWE初となる女子のロイヤルランブル(※1)を制した心境を聞かせてください。
※1:WWE女子として初めて行われた30人が順番に入場して対戦する、特殊なバトルロイヤル形式の試合。
私が世界一の女子選手である事を証明するってWWE入団の時にも言ったんですけど、私にとってWWEはスカウトされて入団することがゴールではなく、所属することで初めて世界に挑戦する切符を手にしたという感じやったんです。それから無敗記録や連勝記録、チャンピオンの防衛記録など歴史的な記録を多く手にすることができて、色々準備が整ったとこで女子初のロイヤルランブルという大きなチャンスがやってきました。史上初ということもありここでの勝者は永遠に名前が残るので、ヒストリーメイカーの私としてはやっぱり参加するだけではなく結果も必要やと感じてましたね。さらに、ロイヤルランブルで勝利すればレッスルマニアでタイトルに挑戦する権利を得るということだったので、こんなにも多くの好条件が私の前に整列していることに対し、私の手を引いてくれてる強い運命を感じました。
——ロイヤルランブルで闘ってみて、試合の形式やルールなどに対する感想はありますか?
やっぱ難しいですよね。1対1ではないからいつどこで何をされるかわからなくて、気が気でなく大変でした(笑)。
——無敗ということで狙われやすかったと思いますし、その中で勝利した要因ってなんだと思いますか?
やっぱ実力と運命なんちゃうかなあって思いますね(笑)。
——優勝された時、RAWかSmackDownかどちらのタイトルに挑戦するか、すぐに決めなかった理由ってありますか?
それはやっぱり様子を見てましたね。すぐに答えを出さずにどちらが良いかを考えてました。特に自分がRAWにいるからとかそういうのは考えてなくて、相手がシャーロット(※2)かアレクサ(※3)か、そしてそこから今までタイトルマッチが何度もありましたから、結局王者が誰になるのか様子を見ないといけないですし、タイミングを見て決めました。
※2:現SmackDown女子王座のシャーロット・フレアー。
※3:現RAW女子王座のアレクサ・ブリス。
——そこからシャーロット・フレアーに照準を絞った理由を教えてください。
シャーロットか私が現在のWWE女子のTOPだと思ってます。だから、今度の試合の勝者がWWE女子のテッペンだと思ってます。シャーロットはリック・フレアー(※4)の娘で身体能力も優れてますし、これはお互いのプライドを懸けた闘いになりますし、その舞台がレッスルマニアで本当に良かったと思いますね。
※4:シャーロットの父親でもあり、幾度となくチャンピオンになったアメリカプロレス界の歴史的スーパースター。日本のプロレスにも何度も参加している。
——本当に多くの記録を次々と更新されてらっしゃいますが、ヒストリーメイカーとして歴史を作り続けていることに関して、正直プレッシャーなどは感じてますか?
プレッシャーはそんなに感じてないんですけど、ゴールドバーグの173連勝という記録を超えてからも随分と勝利も重ねて、今では何連勝になってるか自分でもわからないんですけど、先月見た公式の情報ではもう240連勝を超えたようですし、今後2度と超えられないようにできるとこまで勝ち続けたいというのが本音ですね。
——前回インタビューさせて頂いた時はRAWに移られてすぐくらいだったんですが、しばらくRAWで過ごしてみていかがですか?
いやもうほんとに全てが変わりましたね。特にライフスタイルの変化がすごくて。毎週金曜日に飛行機で出発して、ハウスショー(※5)を金曜日、土曜日、日曜日でこなして、月曜にRAWの生放送というのが基本的な流れなんですけど、その中で連戦と移動とトレーニングをしながら体調管理もしないといけないので(笑)最初は大変やったんですけど、今はもう慣れました。日本にいた時も日本全国飛び回って平均年間130試合くらいしてましたけど、今は週4試合ある上に車の移動がすごいんですよ、3時間から4時間の移動は普通なんで。でも、それくらいの距離はもう遠く感じなくなりましたね。
※5:テレビ中継が無い、会場だけで展開される試合。
——移動も大変になってオフの時間が減ってるのかなと思いまして。以前お話させて頂いた時はグランツーリスモのゲームにはまってらっしゃいましたが(笑)。今はゲームする時間ってありますか?
そうですね、ギリギリ時間あるくらいですかね。まあ今はモンハンやってますけど(笑)
——レッスルマニアも近くなってきましたが、ASUKAさんの「勝負飯」って何かあったりするんですか?
これやっていうのは無いんですけど、その時に食べたいもの、体が欲してるものを食べますね。
——1月にあったサーシャ・バンクスとの試合が名勝負だったと各所で絶賛されていますが、実際闘ってみていかがでしたか?
サーシャはNXT時代から闘ってみたいと思ってて、こんなに早くそのタイミングが来ると思ってなかったので、とても楽しみにしてました。やっぱり彼女は負けん気が強いからおもしろいですよね。1つ1つの攻撃に感情を入れてくるんで、そういう選手がくるとこっちもやり合いたくなっちゃうんですよ。「こうきたら、逆にこうやったろか」みたいな感じで、やってやられての会話ができる選手というか、おもしろい選手やと思いました。
——他に印象が強い選手で言うと、ナイア・ジャックスについてはいかがですか?
ナイアはね、ほんっとに大変なんですよ(笑)。伝わってると思うんですけど、マジでもう、ほんま体壊れるんちゃうかなって。交通事故にあう感覚を何度も味わうというか。もうね、会ったらわかるんですけど、普通にヘビーの男子選手と同じ体の大きさなんですよ。どうしたら倒せんのって思って、毎回動きを見ながら1回1回考えてる感じですね。
——今度レッスルマニアでのタイトルマッチ、シャーロット・フレア戦での作戦みたいなものってありますか?
彼女は身体能力も優れてますし、背も高くて体もしっかりしてますし、飛んでもくるし。色々と考えながらやろうとは思ってます。彼女も男性と同じくらいの身長してるんですけど、私も日本でけっこう色々な男子と闘ってきてますから、その経験はしてて良かったと思ってます。
——ASUKAさん自身、レッスルマニアについてどう思われてますか?
私だけじゃなくて全ての選手が憧れる大舞台やと思うんですけど、まさかその舞台に自分が立てるなんて、今でも信じられないですね。今はプレッシャーよりも楽しみの方が大きいです。
——シャーロット戦に勝ってSmackDawnの王者になれば、日本公演での凱旋も期待できるのかなって思っちゃいますが。
……ねえ! (笑)。そうなると嬉しいですけど、私もほんとその辺わからないんですよ(笑)。できればベルトを獲って、そのベルトを持って日本に帰って、皆さんにお披露目したいと思ってます。
——話は変わって、最近もリング上マイクでの大阪弁がすごく話題になってますね。
英語で流暢に喋ったろとか、かっこよく英語喋ったるねんみたいなのが全くなくて、とにかく自分の伝えたいことをガンッと言って伝わればいいと思ってます。英語と、なんやったら大阪弁でぐわーっと言うたろと思って。大阪弁はグローバルランゲージになる要素があると思うんでね(笑)。
ほんまにね、大阪弁でぶわーって言うたら、お客さんもうわーっ! って言うて盛り上がるんですよ。「やったれ!」みたいな(笑)。だから伝わるんですよ、これがまた。ほんま大阪人に生まれて良かったなあって思います(笑)。
——それでは最後に、日本のファンに向けてレッスルマニアへの意気込みを聞かせてください。
WWEに入団してからノンストップで、ついにレッスルマニアまでたどり着きました。しかもチャンピオンベルトを懸けてシャーロットとのタイトルマッチになり、おそらくこのようなシチュエーションでレッスルマニアに出られる選手はいないと思いますので、どうぞ楽しみにしててください。
以上、ASUKAさんへのインタビューでした。ASUKAさん自体がもう既に生きる伝説となっていますが、ここまでのレベルで日本人選手が活躍してくれて世界を引っ張ってくれていることを本当に嬉しく思います。WWEのリング上での大阪弁も最高ですね! ASUKAさんの大阪弁マイクを聞いたことが無い人へのお勧めはこの動画。1分20秒あたりからの「おいコラやれんのか! やれんのか言うとんのじゃコラァ!!」が圧巻です(笑)。
Asuka and Nia Jax sign their TakeOver contract: WWE NXT, June 1, 2016
次回のみちくさボンバイエもお楽しみに、それでは。(WWEさんのオフィスに会ったASUKAさんのフィギュアが素敵すぎて、ASUKAさんのフィギュア欲しくなりました。)
WWE最大の祭典<レッスルマニア34>は日本時間4月9日(月)にWWEネットワーク(日本語実況版有り)で生配信される。
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