Kewl>というパーティーを知っているだろうか? 読み方はクール。EITA、Knock、Noelの同い年の3人が仕掛ける、いま注目すべき東京発のパーティーだ。

<Kewl>は表参道のVENTにて過去2回開催され、VakulaHuneeといった絶妙な海外DJのブッキングが功を奏し、良質なパーティーだとウワサが瞬く間に都内のパーティーラヴァーに広がっている。

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高校時代に出会ったEITAとKnock、共通の人間を通して知り合ったKnockとNoel、3人が揃って<Kewl>を開催するようになったのは必然的な流れだった。7月6日(金)にオランダの人気アーティストTom Tragoを招聘しパーティーを開催する主催の3人をインタビューした。

Interview:
<Kewl>
EITA・Knock・Noel

高校卒業のタイミングでDJを始めたEITAとKnockはそれぞれトランスやロックなど、異なる音楽のバックグラウンドを持っていた。そして彼らは徐々に、<渚音楽祭>や<Space Lab Yellow>にてエレクトロニック・ミュージックの洗礼を受けていわゆる4つ打ちの音楽に衝撃を受けることとなる。

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左よりNoel、EITA、Knock

大学を卒業したKnockはロンドン、続いてアムステルダムへ移住し、本サイトでも特集をしたレーベル、〈Sound Of Vast〉(以下、SOV)をローンチさせ、〈Rush Hour〉レーベルとの良好な関係を築いていった。

その頃EITAは日本のWOMBでレジデントパーティーをもち、アムステルダムにいるKnockに海外DJのブッキングを手伝ってもらっていた。そしてNoelは2015年にKnockに影響されアムステルダムに旅行に行き、<Dekmantel Fetstival>に感銘を受け、同年に勤めていた会社をやめてアムステルダムに移住。現地のブッキングエージェンシーとして働き、日本でも人気のDJ、San Properのマネージメントを務めていたという。

2016年にKnockは本帰国し、〈SOV〉のレーベルパーティーを国内で開催するなど、個々で活動していたが、EITAとKnockはなにか新しいことをやりたいと漠然と話し合っていた。2人とも今までの活動で培った経験を活かした、なにか新しいことを始めたくてうずうずしていたのだ。そして2017年の夏、KnockとEITAはVENTで一緒にパーティーを創ると決意し、より具体的な話を固めていく。「30歳のタイミングで自分のパーティーを始めたかったんです。今までのパーティーは自分一人でオーガナイズして、自分の好きなアーティストを呼ぶ。でも、残るものがないような、なんだか寂しい感じがしていて行き詰まりを感じていました。」とEITAは当時を振り返る。

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Knockにしても、自分の活動の軸としては〈SOV〉があったが、「レーベルとパーティーは別物と考えていて、呼びたいアーティストを招聘できないことに少なからずストレスを感じていた。海外で経験したことを活かしたパーティーをしたかった。信頼できる仲間とパーティーを一緒にやりたかったんです。」と言う。EITAの構想として「一つの音楽ジャンルにこだわったパーティーも面白いんだけど、自分たちでやるなら”質の高いオールジャンル”のパーティーをやりたかったんです。いろんな音楽ジャンルをわかった上でストーリーを語れるアーティストを呼びたかった。」というものがある。

「多くの日本人DJは職人のように繊細で、オールジャンルと言うより一つの音を突き詰めていてレベルが高いと思う。でもアムステルダムに住んで視野が広がりましたね。こういうことやってもいいんだって。自由にいろいろなジャンルの音楽をプレイして、お客さんがあがる。東京ではそういう経験が少なかった。アムステルダムに住んでなかったら音楽の自由さをあらためて感じることはできなかったかも。」とKnockはアムステルダムでの滞在経験を振り返る。

EITAとKncokの二人はアイディアを出し合い、呼びたいアーティストをリストアップしていき慎重に着実に<Kewl>の構想を固めていった。「パーティー名にあえて意味は付けたくなかったけど、<Kewl>はすんなり決まったんです。Coolだと逆にイケてないけど、Kewl(スラングでCool、かっこいいの意味)だと読みづらいけど癖のある感じがすっと入ってきたんです。」

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そして2017年の12月23日に<Kewl>の記念すべきローンチパーティーを開催することになった。「ブッキングしたいDJをたくさんリストアップしていって、その中の上位にVakulaがいました。ちょうど彼のアルバムリリースのタイミングであり、自分たちがパーティーを立ち上げるタイミングと重なったんです。」とEITAが語るが、実はもう一つタイミングが重なったことがあった。アムステルダムで働いていたNoelがパーティーの直前に帰国することになったのだ。

Knockは「良いパーティーには世界的に共通点があって、必ず優れたプロモーターがいてパーティーを裏から支えてるんです。」と言う。そしてEITAも「パーティーを俯瞰してみてくれる人」を探していた。さらにNoelも「日本に戻ったら、海外での経験や音楽へのパッションを活かせる何かをしたかったんです」と語る。すぐに声をかけられたNoelは二人のビジョンに賛同し、プロモーターとして<Kewl>に参加することになる。時を同じくして同じようなビジョンを持つ3人がここで再び集結したのだ。

初めて開催した<Kewl>は、EITAとKnockの二人で始めて0から仕掛けたパーティーでもあり、開催するまで不安だったという。しかし蓋を開けてみれば大盛況に終わった。いつものVENTと違う若い客層、いつもより多くの外国のお客さんも来て楽しんでいて、遊びに来たお客さんからは良いパーティーだったと盛んに声をかけられた。

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Vakula

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また国内の若いDJたちにも光を当てたいと考えていた3人は、決して上の世代のDJたちへのディスではなくある意味挑戦として、積極的に若手のDJだけをブッキングしようと試みている。「同い年くらいの人をフィーチャーして、カジュアルに一緒にやろうよ! って感じですかね。」とEITAが語る。

アイディアマンでアツい情熱を持ちながら行動力があるEITA、〈Rush Hour〉からも絶大な信頼を受けて音楽業界としてのビジネスマインドも持つ堅実なKnock、裏方であるプロモーターに専念し常に冷静な意見を出すNoel。仲がいいだけではなくて非常にバランスよく、パーソナリティーと役割が見事に別れた3人のコンビネーションは、インタビューの会話からも伝わってくる。「自分以外にパーティーを考えてくれる安心感、良いバランスが<Kewl>にはあるんです。良い作用が起きている。シナジーというか、お互いにリスペクトがあるから、すんなりもの事が進むんです。3人だからこそ良いんだと思います。」とはEITAの弁だ。

今年の<Rainbow Disco Club>(以下、RDC)にも出演したHuneeをブッキングしてゴールデンウィークに開催された2回目の<Kewl>は、更に大きな成功を収めた。3人は振り返る「予想を大きく上回る集客で、しかも皆が笑顔で楽しんでくれているのが印象的でした。RDCでは聴けなかったHuneeのテクノに近い音まで攻め込んだディープなプレイがすごく良かった。Huneeもチャレンジしてくれたんです。お客さんにサプライズを届けたかった、と終わった後に語ってくれました。」

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Hunee

お客さんへのサプライズは<Kewl>のコンセプトの一つでもある。「お客さんにいい意味で違和感を与えたいんです。」EITAはこの様に語り、<Kewl>のビジュアル面を任されているAkari Uragamiを紹介した。<Kewl>のフライヤーの背景やイベントでのインスタレーションを担当しいるサンフランシスコ在住のアーティストだ。毎回VENTの店内にインスタレーションを展示し、<Kewl>のビジュアル面を任されている。また今回Akari Uragamiの描き下ろしによるスリップマットを制作したことも明かしてくれた。「枚数限定ですが、7月6日の会場で販売しようと思っています。スリップマットってインテリアの一部だと思うんだけど、イケてるのが少ない。だったら作っちゃおうかな、と。笑」バイタリティ溢れるEITAらしい一言だ。

3人は今後のビジョンもしっかり持っている。EITA曰く「長くやって”置きに”いっているようなパーティーにはしたくないですね。ブレずに、パーティーを開催することだけに追われないようにして、自分たちの本当に好きなアーティストを呼びたいんです。今年1年は<Kewl>の地盤を作る年だと考えています。なので今年はある程度勝算のあるDJを招聘しているつもりです。今後はもっと攻めたブッキングでアーティストをキュレーションして、日本ではまだ無名のアーティストでも<Kewl>に来るなら間違いないと言われるようなパーティーのブランディングをしたいんです。」海外の現場をリアルに見てきたNoelには「音楽のトレンドでも日本はどうしても2年位の時差があるんです。その差を埋めていきたい」という考えもある。

Huneeとのパーティーで成功を収め理想のパーティーに近づけることがわかった<Kewl>は7月6日(金)にTom Tragoを招聘し再びパーティーを開催する。「Tomは自分たち世代のライジングスター。ずっと呼びたかったんです。」Knockは続ける「日本には一度しか来たことがなく、今回が4年振りの来日で僕の周りでも待望論がありました。Tomも〈Dekmantel〉レーベルから新作アルバムを出したばかりだし、いつもと作風の違うものを作ってきたから、DJとしても何が出てくるか楽しみです。」

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Tom Trago

Tom Trago – Bergen

”Who’s In?”と言う英語の言葉は<Kewl>の一つのテーマのようなものでもある。日本語にすると「この指とーまれ」となり、幼少期の遊びでよく使うフレーズだ。人差し指を差し出して一緒に遊ぶ仲間を募ったことが誰しもあるだろう。グローバルな観点でフレッシュなビジョンを持ち、皆で一緒に楽しい時間を共有しようとするこの若い世代による新しい夜遊びの提案である<Kewl>の人差し指に止まらない手はないのではないだろうか。

Text by Official

Photo by 堀田幸平

EVENT INFORMATION

Tom Trago at Kewl

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2018.07.06(金)
OPEN 23:00
VENT
DOOR ¥3,500 / FB discount ¥3,000 / ADV ¥2,500(RA
ROOM1
TOM TRAGO(Dekmantel / Voyage Direct)
Knock(Kewl / Sound Of Vast)
EITA(Kewl / THE OATH)
Frankie $(House Not House / Kewl)

ROOM2
GYAO(DISKO KLUBB)
sio(EUREKA!)
Genki Tanaka(Candy Boys / GOLDENTIME)
u come on!(flowers in cave)
Atsu(BLIB)

※VENTでは、20歳未満の方や、写真付身分証明書をお持ちでない方のご入場はお断りさせて頂いております。ご来場の際は、必ず写真付身分証明書をお持ち下さいます様、宜しくお願い致します。尚、サンダル類でのご入場はお断りさせていただきます。予めご了承下さい。
※Must be 20 or over with Photo ID to enter. Also, sandals are not accepted in any case. Thank you for your cooperation.

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PRESENT INFORMATION

Akari Uragamiの描き下ろしスリップマット

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1名様2枚セット

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2018年6月30日(土)〜7月6日(金)23:59まで
※当選者の発表は商品の発送をもって代えさせていただきます。
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