1932年まで絶対王政だったタイで栄えた宮廷料理の美しさは、味と目に美しく映り、視覚的にもおいしさが考えられている。

見た目が美しく手の込まれたデザイン的な姿が印象的だ。

元は王に使えた侍女たちが王様を喜ばす為に始めたというから、豪華さよりも温かさを感じる「おいしさ」である。

みもっと「本当に食べておいしいのはもちろん、料理って、盛り付けだとか、お皿だとか、そのプレゼンテーションで全然、感じる味が変わると思うんです。ですので、普段のレッスンはもちろんのこと、自分で作る日常のご飯、飲み物も、お皿や盛り付けに気を使い、美しさを大切にしています。せっかくのお料理、五感でフルに『おいしい!』と思ってほしいので。」

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みもっとさんの料理は、たとえどんなに大変な行程があっても、その大変さを見せつけるようなタイプの料理ではない。
手間をかける楽しみに加え、手軽さも考えた日々の暮らしにも応用のきく料理。多くのリピーターがみもっとさんのレッスンへ通うのもうなずける。

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僕は、みもっとさんに会うまでは、タイ料理には漠然としたイメージしかもってなかった。

食べることは、言わば旅の様なもので、良いも悪いもナビゲーターしだい。調理法やそれが作られた背景、作った人を知って初めて感じるおいしさもある。
自然でありのままな魅力に溢れたタイ料理に会えたのは、みもっとさんの人柄によるものが大きい。

『ありのまま』って、言葉でいうのは簡単だけど、頭で考えていたらできない。共感を呼ぶのは感覚やセンスなのだ。言葉じゃない世界。

みもっと「楽しいことが好きなので、音楽目的以上に、全体の空気や熱気、一体感などすべてが楽しくて<フジロック>は毎年行ってしまいます。特に一つだけ挙げるほど好きなアーティストはいないのですが、ざっくりいうとフランスのバンドが好きかもしれません。あとは日本のアーティストですが、昔からLITTLE TEMPOは大好きです。これもまた、ライブに行った時の空気や一体感が楽しくて。毎日がフェスティバルを公言してしまうほど、普段からお祭り騒ぎ、楽しいことが大好きです。」

オーセンティックでありながらオリジナル。たしかにLITTLE TEMPOの音楽と、みもっとさんの料理は繋がってる。

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