みもっと「私、タイ料理を始める前は、広告代理店で営業やっていたんです。そのころの交友関係にくらべて、今の交友関係の多彩なこと。意外な感じがしますが、以前は同じようなレイヤーの友人が多かったのですが、今は本当に職業も年齢も様々な人と交友があります。
それで時々考えるのですが、私のRelationは『おいしみ』なのではないかと思っています。『おいしいこと≒おいしみ』を真剣に、本当に楽しそうにやっていると、おいしいことが好きな人がどんどん集まってきます。継続すると、集まった人たちが、どんどんつながっていきます。そういった私のRelationの共通言語が『おいしみ』ですね。 みもっとが、『おいしみ』をいつも楽しんでいるから、それにみんながつながっていく。どんどん広がっていく。そんな風に感じています。」
みもっとさんの料理は、もはやタイ料理のカテゴリーに当てはまらない、『おいしみ/おいしい』で人を繋げるアートフォームなのかなって思う。
みもっとさんが運営している「おいしみ研究所」は、タイ料理好きや自然なワイン(※)愛好家達と様々な『おいしみ』のエートスを吸収しながらワイワイ、ガヤガヤと成長しているコミュニティーだ。気になった方は是非文末のホームページを確認してほしい。
『おいしみ/おいしい』は日々の暮らしに必要とされるであろう『愛』を誘発する感覚なのだ。
野菜だって肉だってワインにだって、なんだって心を込めて作られたモノには色んな『愛』が詰まっている。
食事はそういった愛を体に受け入れる行為であり、その土地土地を感ずることの出来る移動装置でもある。
日々の食事を見つめ、考え、愛すれば、あなたのダイニングをタイにでもフランスにでも何処へだって変換することもできるのかもしれない。
人と人、土地と土地のあたたかな関係を、おいしみで繋ぐ。
今月のall my relationsには、みもっとさんが参加してくれる予定だ。
きっとまた新しい『おいしみ/おいしい』が見つかるかもしれない。
※天然酵母(野生酵母)にて醗酵させ亜流酸塩(SO2)の添加を極少量、もしくは 無添加で造りきられたワイン。ビオワイン=自然派ではない。培養酵母を使って醗酵させ補酸や補糖をしているオーガニックのワインは、ナチュラルとはいえません。いまや世界的なトレンドとなっており熱狂的なファンも多い。
写真提供:Yuji Tanno