アートブックノススメ：番外編｜DUNNS RIVER（どんずりばー） -『きりこについて』／西 加奈子

お仕事や日々のタスクから離れ、年末年始をおうちでゆっくり過ごす方も多いのではないでしょうか？　そんな中、想像力を膨らませてくれたり、部屋に新たな彩りを添えてくれるアートブックに対する関心も高まっています。Qeticでも『アートブックノススメ』として、毎月編集部がピックアップしたアートブックを紹介しています。

今回は特別版として、アーティストやクリエイターがオススメする書籍をご紹介！　アーティストたちの本棚にはどんな本が並んでいるのか、中でもオススメの一冊とは！？　リアルな本棚の写真や、お気に入り書籍の紹介コメントも。新たなインスピレーションを与えてくれる一冊をぜひ見つけてほしい！

今回は、世界的に活躍するレゲエレーベル〈MEDZ〉プロデュースによるシティポップレゲエバンドで、2021年6月にアルバム『PON DE WAVE』を発表、今年2月には7インチシリーズ第3弾『LAND -TODKETAI』をリリースするDUNNS RIVER（どんずりばー）が『きりこについて』／西 加奈子をピックアップ！

DUNNS RIVER（どんずりばー）-『きりこについて』／西 加奈子

「きりこは ぶすである」

開口一言目 この有り様であるから
この先 あらすじをツラツラと述べて
おすすめするのは
野暮になる気がしている。

だから
おすすめの一冊と言うより
紹介無用だとはおもいますが
西加奈子さんの 作品を
散りばめさせていただきました。

西加奈子
イラン テヘラン産まれ
大阪育ち。

プロフィールから だいぶ癖ありますが、
登場人物に 癖の強すぎる人と
関西人がよくでてきます。

ハードな内容でも
2ページに1回くらいは
細かいけど
クスッてくるとこがあって
そこが 癖になってくる。

ワハハじゃなくて
じわってクスッてくる感じ。

例えば 人物描写の
執拗なまでの細かさ。
様子の例え技が 絶妙すぎるんです。
指名手配の似顔絵やったら
すぐ捕まるやろ。ってくらい
マニアックで精密。

西さんまた やってんなーと
クスッときてしまう。
それがなんか
嬉しくてホッコリして
ついカバンに忍ばせてしまう。

そこが 僕にとって
彼女の作品の魅力の
小さくて大きい部分です。

最近では
「漁港の肉子ちゃん」が、
明石家さんまさんプロデュースで
アニメ映画化されたりと ファンとしては
嬉しいばかり！

エッセイ集である
「まにまに」では
実はレゲエやヒップホップがお好きらしく
ホレスアンディーから田我流くんまで
登場してくる 黒音の玄人っぷりに
完全脱帽。

そして 美人。。

いるんですね
めっちゃ知的でちょっとエッチで
案外残酷で
さりげなく面白くて
中身も外見も素敵な人って。

でも最後にもう一度いっておくね。

「きりこは ぶすである」

『きりこについて』／西 加奈子