Qeticコラム「みちくさボンバイエ」もこの度めでたく2回目を迎え、そろそろ根強いファンが付いてきてもいいんじゃないかと考えています。今回ボンバイエするのは、天才プロレスラー武藤敬司第2の顔「グレートムタ」。

「グレートムタ・・・見参。」

リングアナ田中ケロさんの入場コールの後、会場内に響き渡る琴や笛、太鼓の音。ムタの入場曲は武藤の入場曲を和風にアレンジしたものなんですが、最高にかっこよくて子供の頃大好きでした。小学生の頃、学校のリコーダーで一番吹いたのがこの曲。

まずは、そんなかっこいい入場シーンと華麗でダークなムタの技をご覧ください。

グレートムタ 入場テーマ 愚零闘武多協奏曲 Great Muta concerto

ところでみなさん、この動画の中にもありましたが、ムタのトレードマークでもある「毒霧」ってご存知ですか? 口から色のついた液体を相手の顔に向かって噴射して相手の視界を遮る反則技なんですが、ザ・グレート・カブキによって生まれた後その息子役という設定のグレート・ムタに受け継がれたもので、アメリカでは「東洋の神秘」と呼ばれました。女性は知らないでしょうが、実は男の誰しもが年齢を問わずお風呂でこの技を練習しています。

今ではバラエティ番組でお馴染みの蝶野正洋・橋本真也と並び、アントニオ猪木からプロレスの次世代を担う「闘魂三銃士」としてイノキイズムを継承された武藤敬司。武藤がムタになった時、ルールに縛られないその天才的センスはさらに大きくなっている様に感じました。

グレートムタ、見参。 column150120_michikusa-bombaye_2

ここで紹介したいのが1997年に行われたグレート・ムタvs小川直也の試合(レフリーがなんとアントニオ猪木)。バルセロナオリンピック柔道メダリストから総合格闘家に転向し、猪木と佐山聡(初代タイガーマスク)に鍛えられた小川でしたが、ムタの圧倒的なプロレスセンスの前に手も足も出ず、わずか7分足らずで完敗してしまったのでした。

Great Muta vs. Naoya Ogawa(10.08.1997)

武藤がスキンヘッドにしたのをきっかけにしばらくムタは封印されましたが、2002年にニューバージョンのムタとして、以前と違ったメイクスタイルで復活してくれました。まさしくファン待望。サッカーワールドカップの時にフェイスペイントをする様に、みんなぜひ好きなムタペイントをして集まってほしいと思います。

グレートムタ、見参。 column150120_michikusa-bombaye_3

最後に、1992年に福岡ドームで行われた長州力vsグレート・ムタの試合をご紹介。当時チャンピオンとしてプロレス界のトップを走っていた長州ですが、ムタの「何もしない」という心理作戦にはまって苛立ってしまい、冷静さを欠いたところで一気にムタに攻められて負けてしまいます。これもムタのペースに持ち込む為の見事な頭脳戦。ムタがチャンピオンとなって、また時代を塗り変えた瞬間。ぜひご覧ください。

グレート・ムタ vs 長州

次回、実はダゼー・ファンクJr.が1番好きなレスラー。最近ダウンタウンやくりぃむしちゅーの番組でお馴染みの「長州力」でボンバイエ。特に彼の滑舌に注目。それでは。

※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。