さんは「闘魂三銃士」というものをご存知でしょうか? その昔、アントニオ猪木が「猪木イズムを受け継ぐ、未来のプロレス界を引っ張る3人のレスラー」として、当時若手だった武藤敬司、橋本真也、蝶野正洋の3名をこう名付けました。その判断は本当に正しかった。3名とも、間違いなくプロレス界を引っ張る名レスラーになりました。2005年の試合実況の中で、辻よしなりアナウンサーも「猪木のDNA鑑定は完璧であります!」と言っていましたが、僕は激しく同意したのを覚えています。今回はその三銃士の1人、今では「黒のカリスマ」と呼ばれる蝶野正洋でボンバイエしたいと思います。

年末のダウンタウンのガキの使いに毎年出演しては「ガッデム!!」と叫び、方正をビンタしている黒のカリスマ。暴走族からプロレスに入門したレスラーですが、昔は黒くなかったんです。白いパンツを履いて、どちらかというと正当派なプロレススタイルでした。

蝶野正洋vs馳浩(後編)

新日本プロレスの夏の祭典といえばG1クライマックス。レスラー達が優勝をかけて争うリーグ戦のイベントなんですが、蝶野はこのG1で5回という最多優勝記録を保持しており、「G1男」「夏男」の異名を持っていました。チャンピオンベルトもWWA、NWA、IWGPと何度も王座に君臨して巻いています。そんな蝶野のデビュー戦の相手は、神無月のモノマネでお馴染み、あの武藤敬司。

【みちくさボンバイエ】「黒のカリスマ」蝶野正洋。ガッデム!! column150224_michikusa_2

ここで、若かりし頃の蝶野vsグレート・ムタ(武藤)の試合をご覧頂きたいと思います。二人とも今と全然違った見た目ですが、今も昔もかっこいいですよね。

The Great Muta(IWGP Champion) vs Masahiro Chono(NWA Champion) – Title vs Title

蝶野が現在の様な黒いヒールスタイルに転向したのは、1994年のG1クライマックスで優勝した後のこと。僕はテレビ朝日「ワールドプロレスリング」で見ましたが、あの歴史が動いた瞬間は忘れられません。vs馳浩(はせひろし)戦でした。蝶野が入場するその時に流れた、いつもと全く違う入場曲。会場の全員が異変に気づきました。実況の辻アナウンサーも「蝶野はどうなんだ? 蝶野はどうなっているんだ? ・・・・・真っ黒だぁぁぁ!!」現れたのは全身真っ黒になった蝶野正洋。最高にクールな入場曲とその風貌に、当時小学生だった僕のアドレナリンは一気に放出されました。

そこからは蝶野の快進撃の始まり。その実力とカリスマ性で「エゴイスト集団」→「nWo JAPAN」→「TEAM 2000」と数々のグループでレスラーを束ねるリーダーとして活躍していく中で、現在の「黒のカリスマ」と呼ばれる地位を築いていきました。何度も言いますが、蝶野の入場曲が本当にかっこいいんです!ということで最後に、2005年に行われた小橋建太vs蝶野正洋の名試合を入場も含めてご覧頂きたいと思います。はじめにお伝えしておきますが、この時蝶野は左膝のじん帯を損傷しています。満身創痍の中で黒のカリスマが本気の意地を見せた、感動的な試合でした。そして、やっぱり入場がかっこいい!

NJPW Kenta Kobashi vs Masahiro Chono 05.03.03

書いた後に気づきましたが、思えば蝶野が負けた試合ばかり紹介していますね・・・いや、ほんとに強いんですよ!

普段なら次回のテーマを発表するところですが、まだ決めきれてないので次回までに決めておきますね。ヘルレイザーズやスタイナーブラザーズ、エル・サムライあたりで迷ってます。次回もお楽しみに、それでは。

※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。