今年も<全日本プロレスチャンピオンカーニバル>の季節がやってきました! <チャンピオンカーニバル>は毎年全日本プロレスで開催されているヘビー級の祭典なのですが、その始まりはなんと1973年。初回から第3回までは、創設者のジャイアント馬場さんが優勝されました。その歴史ある<チャンピオンカーニバル>が今年も4月7日(土)から始まります!
プロレスリング・ノアの丸藤正道選手や、DRAGON GATEの鷹木信悟選手など、他団体からも超豪華なレスラーが参加しますので、きっと全日本のレスラー達と熱い闘いを繰り広げてくれるはずです! 今回はそんな<チャンピオンカーニバル>を前に、先日三冠王者になって勢いに乗っている全日本プロレスのエース宮原健斗選手に最高なお話を伺ってきましたので、ご紹介させて頂きます!
Interview:宮原健斗
——確か幼少の頃からプロレスファンだったと伺ったことがありますが、昔憧れていたレスラーは誰かいらっしゃいますか?
自分はずっとハルク・ホーガンに憧れてましたね。小学校の頃、父親がプロレスファンだったのでその影響でプロレスを見始めて、特にハルク・ホーガンにはまっていました。いつもレンタルビデオ屋に行って、プロレスのビデオを借りて見てましたね。
——プロレス少年はよくレスラーの真似をすると思いますが、よく真似されていたのもハルク・ホーガンですか?
僕の得意技はラリアットでした。ハルク・ホーガンのラリアットとかもよく真似していましたね。
あと、入場曲流してよくプロレスごっこをしていました。よくレンタルビデオ屋に行くと「全日本プロレス入場曲全集」みたいなCDがあるじゃないですか。それを全部テープに録音して、よく流していました。その頃はまだMDも無くてテープだったので、入場曲の頭出しも大変で(笑)。
——子供の頃観ていた中で、今でも思い出に残っている試合はありますか?
色々と記憶には残っていますが、小橋建太さんの試合が特に印象的でしたね。当時は全日本プロレスの四天王と呼ばれる1人でしたが、小橋さんの熱いファイトスタイルをよく覚えています。
——宮原選手と同じで実は僕も福岡出身なんです。子供の頃、僕の周りにはプロレスファンの友達がいなかったんですが、宮原選手の周りはどうでしたか?
全然いなかったですね(笑)。だから、僕が博多スターレーンとかのプロレス観戦に友達を連れて行ってました。博多スターレーンはプロレスが来たら毎回行ってましたよ。
——中学高校時代は特に何をされてらっしゃいましたか?
そもそも野球が好きだったのと、仲間が野球をしていたこともあり、中学時代は野球漬けの毎日でした。高校時代は本格的にプロレスラーを目指す為に、体づくりを兼ねて柔道を始めました。
——将来プロレスラーになりたいって、ご両親はずっとご存知でしたか?
僕の生活があまりにプロレス中心に回っていたので、わかっていたと思いますよ(笑)。プロレスを見始めてすぐの小学校3年くらいの頃からプロレスラーになりたいと思っていました。自分が細かったんで大きい人への憧れが強くて。柔道始めてから徐々に体が大きくなっていって、高校2年生くらいでやっと体格が良くなりはじめました。
——確かに、宮原さんの師匠の佐々木健介さんもそうですが、福岡出身のレスラーってレスリングよりは柔道を経験されている方が多い気がしますね。
そうですね。柔道でどうかなりたいというよりは、本当にプロレスラーになる為の体を作りたくて柔道を頑張っていました。
——柔道しながら、時々プロレスの技をやりたくなったりはしませんでしたか?
それが不思議とならなかったんです。小学生の頃はプロレスごっこやってましたが、本格的にプロレスラーになる為に柔道を始めてからは、プロレスをリスペクトしすぎてプロレスを遊びではできない感覚でした。寝ながらとか飯を食べながらプロレスを見れなかったですし、プロレスは正座して見たいくらいの感じでしたね(笑)。
——中学高校時代に福岡でよく行っていた場所ってありますか?
本当に学校と家の往復だったので、よく遊びに行ってた場所とかも無いんです。みんな高校卒業してから色気づいたりすると思うんですが、僕は高校卒業したらすぐに上京して健介さんのもとに入門したので、その時期も無かったんですよ
——健介オフィスって身だしなみに厳しかったですか?
厳しかったですね。絶対坊主じゃないとダメなことはないんですけど、「これ、空気的に坊主じゃないとダメかな」みたいな(笑)。敢えて言わない感じでした。5年くらいはその厳しい合宿所生活をしていましたね。
——健介さんとはお二人とも地元が福岡で同じですが、よく福岡には帰られていますか?
プロモーションと遠征含めて、年に10回くらいは福岡行ってると思います。でもスケジュールが詰まっているので実家にも帰れてないんですよね。
——宮原さんのTwitterを見ていても、いつも日本全国飛び回ってらっしゃって今どこにいるのか分からないですもんね(笑)。
たまに自分でも今どこにいるのか分からなくなります(笑)。東京付近にはほぼいないですね。
——プロモーションも含めてすごく移動が多いイメージがありますが、移動中っていつも何をしていますか?
移動中はずっと寝ていますね。そこで睡眠時間を確保しています。トレーニング時間を確保する為に睡眠を削っているので、睡眠時間が少ないんです。今は24時間やっているジムも沢山あるし、例えば移動が2時間あったら2時間早起きしてトレーニングしています。大変ですけど、僕の意識としてはまあそんなもんですよ。全国のプロモーションは自分をアピールできるチャンスですからね。
——今までほんとにいろんなタイプのレスラーと幾多もの名勝負を繰り広げて来られましたが、デビューから今までで特に印象に残っている試合はありますか?
やっぱりいろんな思いもありましたし、三冠ベルトを初めて巻いた時が特に印象に残ってますね。「俺が全日本プロレスを盛り上げるぞ」という覚悟を決めた試合でした。プロレスラー宮原健斗としては、そこからスタートさせてもらった感覚です。懐かしいですね(笑)。
——5度目の<チャンピオンカーニバル>出場になりますが、すごく歴史ある<チャンピオンカーニバル>のイメージなどあれば教えてください。
僕、基本的に全部主役を持っていくことしか考えていないので(笑)。<チャンピオンカーニバル>をどう利用するかというか、ここで優勝したら美味しいなとかそういう話でしかないですね。優勝してさらに有名になりたいとか、そういう感じです。
——今回の<チャンピオンカーニバル>では、実力ある初出場選手が多数集まっていますが、特に気になる選手や闘ってみたい選手がいればお聞かせください。
同じブロックでジョー・ドーリングがいるのが気になってはいますが、今回のメンバーは誰がきてもやばいですよね。でも、三冠チャンピオンは<チャンピオンカーニバル>で優勝できないというジンクスがあるので、とりあえずは僕がそれを覆したいです。そうすればまた有名になれるので(笑)。
——他団体からの参加選手に関してはいかがですか?
うーん、僕あまり他の選手に興味がないんですよね(笑)実際闘うことになれば色々考えますけど、名前が数人並んだ時もやっぱり自分に一番興味がありますからね。でも、対戦することになった選手と同世代の気になる選手の試合は見てますよ。普段は他の選手に興味ないですが、僕は研究派なんで対戦相手のチェックはちゃんとしています。僕、闘う前に試合のイメージを沸かせたいタイプなんです。
——宮原さんと同じ健介オフィス出身のレスラーも他団体で活躍していますが、気になったりしますか?
気にせざるを得ないところはありますが、あんまり気にしないようにしていますね。今新しくファンになってくれた人は、僕が健介オフィスにいたということを知らない人もいるので。
——全日本プロレスのヘビー級はすごく体が大きな選手が多い印象がありますが、宮原さんが考える全日本プロレスの魅力って何だと思いますか?
やはり「プロレスど真ん中」という言葉がぴったりですかね。そして、ど真ん中の中心は僕だと。そういうイメージです。お客さんは非日常を味わいに来てくれてるし、体が大きいというのはプロレスラーの商品価値としてはすごく大きいですからね。
——全日本プロレスってその時の時代背景に関わらず、ずっと同じスタイルのプロレスを貫いているところに魅力を感じるファンも多いと思いますが。
そうですね。ただ、僕はどんどん新しいエキスを注入していきたいと思っています。僕は全日本っぽくないですよね(笑)ただ、それは僕のレスラーとしての色なので、それが全日本プロレスの中でどう映るかというのを考えています。でも、全日本プロレスとしてのプライドはもちろん持っていますよ。
——今、他団体で1番対戦したい選手って誰ですか?
誰かと闘ってみたいというのは次の段階で、まずは僕と僕の同世代が全日本プロレスを盛り上げないといけないというのを1番に考えていますね。他団体のエースと闘う日はその次の段階として必ずくるとは思っています。
——過去の引退した選手も全部含めて、過去に遡って闘えるとしたら誰と闘いたいですか?
やっぱりハルク・ホーガンですかね。生で見たいことないので、まずは近くで見てみたいです。ホーガンは存在自体が僕の夢なので。それ以外で言うと、プロレスラーになってからはそういった過去のレスラーへの憧れがなくなったんですよね。自分が「プロ」になった時にホーガン以外への憧れは無くなったと思います。
——それでは最後に、みちくさボンバイエの読者に<チャンピオンカーニバル>の見どころも含めてメッセージをよろしくお願いします。
<チャンピオンカーニバル>は年に1回のビッグイベントですので、本当に色々な選手が出ていますし、僕、宮原健斗も優勝を目指します。本当にプロレスど真ん中の闘いが繰り広げられてプロレスを好きになってもらえるような大会です。日本全国周りますので、どこかで足を運んで頂ければと思います。
以上、宮原健斗選手へのインタビューでした!夏より熱い春の祭典<チャンピオンカーニバル>。他団体のエースレスラーも参加する中で、毎試合本当に激闘が繰り広げられますので、ぜひ会場に足を運んでみてくださいね。このインタビューの後、そのまま試合観戦させて頂きましたが、宮原選手は宿敵ジョー・ドーリングとの闘いで見事な勝利を収められていました。その直後に再度ジョー・ドーリングとの激闘を制して三冠王者になった宮原選手の今後も目が離せません! このまま全日本プロレスのトップを突っ走ってほしいですね。
次回のみちくさボンバイエもお楽しみに、それでは。