パーティーマナーの在り方
美男美女も多かったが、何よりも良かったのがパーティーもマナーも分かっている大人しかいないことだ。チケットの値段が高いことや、ラインナップの影響もあるのかもしれないが、女性1人でも全然楽しめる環境の良さなのだ。ヒッピーも土の匂いも感じさせないクリーンなイメージが野外にしては少々アーバン過ぎると感じる部分もあったけれど、荒れる必要などないぐらい、とにかく音も雰囲気もロケーションも最高なのだから、もうそれだけで充分なのだ。カメラを向けるととても良い笑顔で応えてくれたオーディエンスを見てもらえれば理解してもらえるだろう。
ダンスミュージック先進国であるアムステルダムの野外パーティーといえば、とんでもない荒んだ光景を想像する人も多いかもしれないし、実際にタブーばかりで記事に出来ない様なパーティーもあると聞く。しかし、<DEKAMNTEL>に関しては、エントランスのボディーチェックはベルリンで最も厳しいと言われる<Berghain>レベルの厳しさであったし、市内のクラブも同様のところが多い。そして、それを理解し、心から音楽を楽しもうというオーディエンスの姿勢がとても好感が持てた。
パーティーが一流かどうかの判断はブッキングされているアーティストだけで決まるものではない。ロケーション、サウンドシステム、運営スタッフ、そして、オーディエンス。全てが同じベクトルを向いているからこそこういった素晴らしいパーティーが出来上がるのではないだろうか。その証拠に中止を余儀なくされた2日目のストーム襲来まではね除けたのだ。良いパーティーは天候さえも味方する。そして、とんでもないミラクルを起こしてくれるのだ。2015年もまたミラクルに出会えることを願って。
Photo by Atsushi Harada
Thanks to Jun Yoshizaki