日本人アーティストと文化をフィーチャーした<Made in Japan>
続いて、Sammy DeeプロデュースのAnita Berberでレギュラーパーティーを開催しているChambre Noireによる日本人アーティストをフィーチャーしたその名も<Made in Japan>へ。通りを挟んだ反対側には、BoilerRoomの会場としても知られる市民プールの跡地をクラブにしたSTATTBADがある。
錆びた鉄筋と古びたレンガの建物に囲まれた敷地は、何とも言えないオーラを放っていて、デジタルではなくフィルムに収めたくなる。ゲストの1人である〈HOLIC TRAX〉のTomoki Tamuraのプレイを聴くため、パーティータイムには早い深夜1時過ぎに到着するとすでにフロアーは満員状態。彼の活躍はロンドン在住の頃から知っていたけれど、ベルリンでも、ファッション関連のパーティーや海外からのオファーなど多方面で活躍している。ローカルにシビアなベルリンにおいて、柔軟性のあるスタイルと情熱的なプレイは着実にファンを増やしている。
相変わらずの全身BLKに身を包んだスレンダーな美女たちに混ざって、着ぐるみ、ロリータ、セーラー服、着物に、キャプテン翼のコスプレまでいて、とてもカオスな空間は滑稽でもあり、微笑ましくもあった。
フロアーの奥の壁には、和太鼓の映像が流れており、外国人からの日本のイメージは今も昔も変わらないのだと少し残念な気持ちになったけれど、皆とてもフレンドリーで、若干間違っていながらも日本の文化へのリスペクトな気持ちが嬉しかった。
ハロウィンパーティーの様な派手な盛り上がりを見せる中、もう1人のゲストであるFumiya Tanakaのクールで安定したミニマルプレイはさすがだった。ラストまで堪能させてもらい、すっかり明るくなった朝のベルリンの街を散歩しながら帰った。