<Another story of BRAVE>
ここからはまた別のストーリーとして<BRAVE>を紹介したい。世界を旅する若きジャーナリストの友人から聞いた話や見せてもらった写真で興味を持ったのがキエフだった。そして、4年前からキエフの10代の若者を撮り続けている写真家Hiroyuki Koshikawa氏を紹介してもらい、今回の<BRAVE! Factory Festival>を別の角度から撮りたいと思っていた。
一見おもちゃにも、古いポラロイドカメラにも見える彼のコンパクトフィルムカメラから覗いた世界は独特の感性とユニークさがある。グレーの空、雨の中でレインコートのグリーンが映える。粗さの残るフィルムは80年代~90年代初期に見るレイヴカルチャーをそのまま切り取ったようなまた全然別の物語を見せてくれた。
様々な媒体で取材を受けているKoshikawa氏であるが、彼はベルリンでも活動しており、最近のキエフがベルリンのように注目され出していることにいろんな考えを持っている。こちらに興味深いインタビューがあるので是非とも読んで欲しい。
その地に訪れるだけでなく、実際に生活することで見えてくるいろんな世界やそこに住む人たちの考えが分かる。一体いつブームが終わるのだろう?? と、どこに行っても日本語が聞こえてくることが不思議でなくなったベルリンに関しても思うことは多々ある。
photo by : Hiroyuki Koshikawa
<Epilogue>
知らない地へ行く度、それまで自分が見てきたもの、知っていたものの常識が崩れてゆく。それは素晴らしいカルチャーショックであり、時に自分の知らない年代へとタイムスリップしたようにも思え、時にデジャブのようにも感じる。まだまだ知らない世界があることに歓喜し、音楽を追求する旅を続けている理由はそこにあるのかもしれない。