––––新曲“JAM”のMV見ました。あのミニカーのTAMIYAが引用されてて日本人の私にとっては懐かしい内容でした。韓国でもTAMIYAは人気があるのでしょうか?
小さい頃TAMIYAを買いたくても、当時は高くて買えなかったです。最近は値段も手頃になってきて、子どもの時買えなかった人が大きくなって買ってるみたいですね。ミニカーといえば、やっぱりオリジナルはTAMIAですし。
––––私は最初“JAM”というタイトル名を聞いた時、音楽的なJAMを想像していたんです。でもMVを見てみるとTraffic Jam(交通渋滞)のJAMとも意味が掛け合わさっていて。
曲を作った時はもちろん音楽的なJAMという意味なんですが、MVを制作する過程でJAMには交通渋滞っていう意味もあるって事を知って。その意味も込めてますね。実は今回のMVを制作する上で韓国TAMIYAに公式サポートしてもらったんです。僕TAMIA のあのTシャツを着たいんですけど、あれは日本にしかないんだって笑。
––––そうなんですね、まさか韓国TAMIYAに公式サポートを受けているとは知らなかったです。KIRINのMVやジャケットには、毎回どこか80〜90年代の雰囲気が漂っています。いったいどこからインスピレーション受けて制作しているのですか?
小さい時にカッコ良かったって感じた事が、じつは大人になってから見てみるとださかったりする事ってあると思うんです。反対に小さい時にカッコ良かったって感じたものが、大人になってみてもかっこいいって感じるものってスゴイって思っていて。そういうことを、その当時見てきた事を自分もやってみたいって思っていて。自分が見てもかっこいいって感じるそういうのを作りたい。ただそれだけですね。
––––そうなんですね。私がはじめて見たKIRINの1stアルバムジャケットがとても印象的でした。
じつはあのジャケットで使ったあの写真は父がとってくれたんですよ。
––––最近韓国ではテレビ番組「SHOW ME THE MONEY」がシリーズ化するなどヒップホップブームが起きているように思います。
そうですね。それに最近は昔と違って、テレビに出なくても有名なアーティストは有名になってく。そういう雰囲気がありますね。
––––韓国ヒップホップアーティストの中で、KIRINがオススメするホットなアーティストはいらっしゃいますか?
友達のなかでもB-Freeがとてもカッコイイですね。ラップするときの声とスタイルがいつも一定なんです。自分が伝えたい事を伝えて、ウソいつわりなく表現する正直な性格。別のラッパーみたいに、早くラップしたりしてスキルを見せつけ合うだけじゃなくて、自分本来の姿を見せてるとこがいいですね。あとヒップホップレーベル〈HI-LITE RECORDS〉もいいですね。彼らは今年の8月に日本でライブもしてますよ。それと、ZION.T。この前ニューシングル聞いたけど凄くカッコ良かった。彼は今や韓国人ならだれでも知ってるぐらい人気になってるけど、周りに左右されずにいつも変わらず超然としてる。自分がやりたい事に集中していて、ほんと芸術家って感じ。彼も絵を描くしね。すごく有名になっちゃったけど、新曲“JAM”にもアドリブカットで参加してくれてるんだ。
––––ZION.Tのあの独特な声、私も好きです。それではソウルでヒップホップが楽しめるオススメのクラブはどこですか?
ヒップホップだったら、合井(ハプチョン)にあるブラウンっていうところ。そこはダンサーとか、あと90年代ヒップホップが中心が流れるから少し大人な人たちが集まる所ですね。あとは、梨泰院(イテウォン)のCakeshop。そこはJames Bleak、Justin Timberlake、DJ Premierとか海外のビッグアーティストがプレイしてる。
––––それでは最後の質問に。今後KIRINが挑戦したいことは?
最近僕の周りでニュージャックスイングがカムバックしたっていうか、そんな雰囲気になってきたので、今後はそれを一歩一歩発展させていけるように活動していきたいですね。
著者プロフィール
西小野康子 韓国ライフを絶賛エンジョイ中のフリーライター。フェイスブックページ「コリャーエンタメ通信」にて韓国のホットなエンタメ情報を気ままに発信中。 |