ファビオさんは、ジャイルスが気に入るであろう作品を、レコード探しの邪魔にならないようにといいタイミングで出していきます。カシンも、ジャイルスの好みであろう作品をレコメンド。
あたくしは、レコードをガシガシ掘るタイプでなはいので、パタパタとレコードを眺めていましたが、レコードの視聴が店いっぱいに音楽が響き渡るようなシステムになっていたので、私もいろんな作品が聞けてとても楽しかったです。
オーナーのファビオさんは、レコードが好きすぎて脱サラをしてこのお店をオープンしたそうです。レコードディーラーになって20年って言ってたかな。とてもジェントルマンで、音楽が大好きで、お店にあるレコードのセレクションとその値段(フェアーな価格)に、大変誇りをもっておられました。
良いオーナーが作る、お店のバイヴスは気持ちがよいものである! 1時間位そこにいましたが、レコードショッピングに夢中というわけではない私も、終始、みんなの選ぶレコードに耳を傾けました。
レコード・ショッピングが終わった後、ジャイルスは、同じ音楽が好きな人達とのレコードショッピングは本当に楽しいと、大変満足された様子でした。そして買ったレコードのおさらいしながら、その1枚1枚のレコードの匂いを嗅いでいました。
ジャイルス「ほら!」
私にも匂いを嗅いでごらんと手渡してくれた。
うーん! これが音楽の匂いか!
映画『ブラジル・バン・バン・バン』に、ジャイルスがレコードの魅力を語るシーンがあるのですが、「求めている音を探し、見つけて、その1枚に針を落とす……。
レコードの匂いを楽しむ事も含めてそれはまるで儀式のようなものだと言っていたのを思い出しました。
ジャイルスは、すごい嗅覚を持った音楽人間なだと、悟りました。