ところで冒頭に話した、斎藤さんが「今言われて初めて気づいたこと」とは? それは劇中で尊龍が、何度も体をひねる「振り返る芝居」が多いことだ。幼少のこと、兄弟のこと、両親のこと、敵のこと……様々な意味を含む振り返りの芝居の中で、斎藤工さん自身の振り返りを話してくれた。「監督の山口雄大さんとは何度も仕事をしていて、毎年年末に忘年会があって語り合うんですけど、そこに(アクション監督の)坂口さんもいらっしゃって。その3人がこの規模の作品で再会したことがすごく重要でした。この映画を振り返って得たものよりも、ここに存在させていただくまでの物語が、僕の中ではしっかりと時間をかけて得たものの結論のようなところがあります。『HiGH&LOW』のファンの中には、急にあいつ出てきたという感じはあるかもしれませんが、僕としては物語がありました」

ザ・セクシーの代名詞を握られた俳優、斎藤工の拳にたくましい武器が加わった。

『拳は、大事なものを守るために使え』

雨宮3兄弟の長男として、兄弟や仲間を守るたくましい拳に似合う代名詞は、ザ・ストロングだろうか。『HiGH&LOW THE RED RAIN』の斎藤工のことばは、慎ましいほど力強い。

「このくらいの年齢の役者が、ゲストで呼ばれて参加しましたと、演者さんには絶対に思われたくないという意地がありました。」

【インタビュー】NEW MOVIEのあの人。斎藤工、映画『HiGH&LOW THE RED RAIN』 ef04bae48f6112b0552903e4dfa62622

Profile:斎藤工(Takumi Saito)

1981年8月22日生まれ。東京都出身。モデル活動を経て、『時の香り〜リメンバー・ミー』(01/山川直人監督)で俳優業をスタートさせる。その後、映画『愛と誠』(12/三池崇史監督、『無伴奏』(16/矢崎仁司監督)、『高台家の人々』(16/土方政人監督)、『団地』(16/阪本順治監督)、『シン・ゴジラ』(16/庵野秀明監督)『SCOOP』(16/大根仁監督)など数々の話題作に出演。最新作『HiGH&LOW THE RED RAIN』は10月8日より全国ロードショー。

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HiGH&LOW THE RED RAIN

10月8日(土)全国ロードショー


TAKAHIRO、登坂広臣/斎藤工
吉本実憂/岩田剛典、鈴木伸之、町田啓太、山下健二郎、佐藤寛太、佐藤大樹、藤井萩花、坂東希、濱田龍臣、小野寺晃良、吉澤太陽、中井ノエミ、石黒賢/中村達也、早乙女太一、渡邉紘平、三浦誠己、小木茂光、片岡礼子、矢野浩二、近江谷太朗、長谷川初範/飯島直子/岩城滉一

企画プロデュース:EXILE HIRO
監督:山口雄大
脚本:松田裕子、牧野圭祐、平沼紀久、渡辺啓
音楽:中野雄太
企画制作:HI-AX 製作著作:「HiGH&LOW」製作委員会 配給:松竹
ⓒ2016「HiGH&LOW」製作委員会

公式サイト 公式Instagram

photo by Kohichi Ogasahara