コミック映画史上利益率No.1になったことが報道された映画『ジョーカー』には、「あまりにも狂っていた」ためにカットされたNGシーンがあったという。
<サンタバーバラ国際映画祭>に出演した本作の監督トッド・フィリップスは、主演のホアキン・フェニックスが登場するであろうNGシーンについて、次のように語っている。「2、3つの即興的なカットがあったんだ。一つはバスタブで撮影されたもので、素晴らしかったんだけど、R指定にもふさわしくないシーンだと判断した。カット理由はポルノ的だったことではなくて、ただあまりにも狂っていたんだよ」。
SBIFF Cinema Society – “Joker” Q&A with Todd Phillips
R指定を飛び越えるほどの「狂ったシーン」とは一体どのようなものなのだろうか。本作はR15+に指定されている。映倫によれば、この指定は「主題や題材の描写の刺激が強く、15歳未満の年少者には、理解力や判断力の面で不向きな内容が含まれている」ためだが、もしこのシーンが含まれていたら確実にR18+、曰く「主題又は題材とその取り扱いは極めて刺激が強い」と判断されていたはずだそうなると、本作は社会現象にもならなかったかもしれない。
作中では主役のアーサーが同居する母親ペニーを入浴させるシーンがあるが、カットシーンでは…….、それとなく予想がつく方々もいるはず。暴力性に満ちた世界観が賛否を呼ぶ本作でも、飛び抜けて狂気的だったのだろう。
「ウォーク・カルチャー」が原因でコメディ作品を撮ることができないことを危惧したトッド監督は、排除されがちなその特性をトピックとして『ジョーカー』を作り上げた。このシーンもただ狂っているからカットしただけでなく、監督は「素晴らしかった」と認めている。他にもホアキン・フェニックスが即興で驚かせた場面はあり、ネタバレを避けて書けば「冷蔵庫」のシーンもその一つだったそうだ。
公開からわずか3週間でR指定映画の世界歴代興収記録を塗り替え、コミック映画史上利益率No.1となった本作には、まだまだ語りきれないほどのエピソードがありそうだ。
JOKER – Final Trailer – Now Playing In Theaters
ジョーカー
絶賛公開中!!
監督・製作・共同脚本:トッド・フィリップス
共同脚本:スコット・シルバー
キャスト:ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロほか
配給:ワーナー・ブラザース映画
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