大島渚監督作『戦場のメリークリスマス』と『愛のコリーダ』の名シーンが艶やかに蘇る！デジタル修復版の比較映像が解禁

大島渚による最大のヒット作『戦場のメリークリスマス』と最大の問題作『愛のコリーダ』に最新デジタル修復技術が施され、『戦場のメリークリスマス 4K修復版』、『愛のコリーダ 修復版』としてそれぞれ4月16日（金）、4月30日（金）より全国順次連続公開される。この度、2作品の修復前後を比較した映像が解禁となった。

『戦場のメリークリスマス』＆『愛のコリーダ』修復版の比較映像が解禁

今回の映像の前半では、『戦場のメリークリスマス』の修復シーンが比較されている。ジャック・セリアズ（デヴィッド・ボウイ）の処刑シーンでは、立ち込める煙や背後から歩いてくるヨノイ大尉（坂本龍一）の表情もはっきりと見ることができる。さらに、『ラストエンペラー』のベルナルド・ベルトルッチ監督が「映画史上最高に美しいキスシーン」と絶賛した名シーンも、まるで目の前の光景を見ているかのように一層鮮やかな仕上がりに。

既存の『戦場のメリークリスマス』2K修復済データに対し、4KDCP化に際して施されたのは、シーン毎に最適化された高品質な超解像処理。オリジナルネガよりスキャンし、フィルムのキズやゴミ、フリッカー（明滅）を取り除くことによって鮮明な映像に。また、DolbyStereoで作成されていたサラウンド音声を磁気テープから再現。4Kデジタルリマスタリングにより、タテ2倍・ヨコ2倍で4倍の高解像度となり、従来よりも細かい粒子がはっきりと見え、鮮明な色彩が再現されている。

一方『愛のコリーダ』は、約2カ月間かけてカットごとに修正が施されている。HDカムSR素材をもとにMTI Film DRS™ NOVAを用いて、作品全体のフィルム傷やゴミを除去するレストア処理を実施。DaVinci Resolveによって退色しているシーンのカラーコレクションを行い、当時の色が再現されている。特に、定（松田英子）が吉（藤竜也）の上に乗り三味線を弾くシーンは、画面全体が明瞭になると同時に2人の姿もより肉感的になり、着物の色も鮮やかになっている。

松竹ヌーヴェルヴァーグを生み、差別や犯罪など、社会の歪みと闘い続けた熱き映画監督・大島渚。艶やかに蘇った彼の作品を是非スクリーンで体感してほしい。

『戦場のメリークリスマス』&『愛のコリーダ』修復前後比較映像

『戦場のメリークリスマス 4K修復版』／『愛のコリーダ 修復版』予告編