DATSが6月7日(水)に待望のデビュー・アルバム『Application』を発売させた。1stシングルの『Mobille』に引き続き、マスタリング・エンジニアは砂原良徳氏が担当、そしてアートワークにはボノボ(Bonobo)やラナ・デル・レイ(Lana Del Rey)のジャケット写真で知られる気鋭の写真家ニール・クラッグ(Neil Krug)を使用し、リード曲“Queen”のMVは話題のクリエーター集団maxilla incが手がけている。
DATS –“Queen”
どこを見ても隙のないパッケージングとなるデビュー・アルバムのテーマは“SNS世代のリアルな日常”。彼らは一体どういう価値観を持ち、どんな道を歩んでこのテーマで新作を作り上げたのだろうか? またこのパッケージングに至った経緯とは?
まずは根本的な彼らのことを知るべく、今回はルーツとカルチャーに紐づくキーワードを書いたカードを用意し、それに沿ってインタビューを実施。キーワードは音楽/映画/アート/ファッション/フェス/本/地元/世界の8つからランダムに引いてもらっている。果たして引いたキーワードより、どんな話が聞けるのだろうか? また彼らをより知る為に、ライブ前の様子を覗いてみた。本稿では新作『Application』の全貌だけではなく、彼らが歩んできた道や素顔が少しでも垣間見れるはずである。
Interview:DATS
やるしかないって意味でサバンナですね
伊原卓也(Ba)
キーワード:世界/フッション
——好きな国はありますか?
伊原 アメリカのハワイが僕は大好きです。ワタルと俺が小学生の時にハワイ行ってて、その時は全然面識ないんですけど、プログラムの一環として子供が遊べるイベントがあったんです。そこで、もしかしたらワタル会ってたかもしれないっていう。
杉本 同じホテルに泊まってたっていうのは確かで。
伊原 間違いなくすれ違っては絶対いて。うん、ハワイ大好き。
——DATSのみんなで行ってみたい国とかありますか?
伊原 ハワイ(笑)。
——じゃあ、ハワイでやってみたいこととかありますか?
伊原 僕たち、わちゃわちゃするのが大好きなんです。ワイキキビーチの浜辺で、水着でわちゃわちゃわちゃわちゃ〜ってしたいですね(笑)。ハワイってはっちゃける土地なんで、絶対楽しいなと思います。
——新作を作る上での意識した世界観などあれば教えて頂きたいです。
伊原 サバンナですね。
——サバンナ?
伊原 僕がいつも言ってる言葉があって。例えばなんですけど、メンバー間で「今日朝まで飲んで疲れちゃったな〜。」って言ってたら、いつも言うのが「それサバンナでも言えんの?」って。疲れたとか言ってるうちに、サバンナだったらもう、ライオンに食われちゃうから。
大井 自然の脅威は待ってくれないし。やるしか無い(笑)。
伊原 そう。やるしかないって意味でサバンナですね。
——ファッションで、好きなブランドや影響を受けたモデルさんはいますか?
伊原 ファッションは『BALMAIN HOMME』っていうブランドがあるんですけど、前のデザイナーさんにクリストフ・デカルナンという人がいて、その人のスタイルがめちゃめちゃ好きです。『HUgE』の表紙で、そのファーストシーズンの写真が僕のバイブルだったり。男のかっこ良さっていう所にすごく影響を受けました。それで(『BALMAIN HOMME』を着ていた)このモデルさんの事もすごく好きになって。アッシュ・スタイメストって人なんですけど、カッコイイです。
——それは自分にも影響はしてますか?
伊原 やっぱり魅かれたポイントが、無骨さっていうか男っぽさ。デカルナンが男臭さをコンセプトに服を作ってたから。僕たちって結構、男臭さを大事にしてて。だから、もしかしたらこの雑誌やコレクションから影響を受けているのかもしれないです。
——DATSをもしファッションで例えると、どんな風になると思いますか?
伊原 ハイブランド寄りのストリート。ハイテクなスニーカーってイメージはありますね。DATSって音源はエレクトロに振り切ってるんだけど、ライブだとかなりフィジカル命な汗かいてなんぼなバンドになるんですよ。そこがハイブリットだと思ってて。『RAF SHIMONS』みたいな、粋な感じが僕のイメージかもしれないです。