Galileo Galilei × クリストファー・チュウ(POP ETC) 対談
——雄貴さんは前作のミニアルバム『Baby,It’s Cold Outside』時のインタビューで「海外のプロデューサーを迎えてでも取り入れたいセンスがある」と話していたと思うんですが、自分たちだけでは何かが足りないと思っていたんですか?
尾崎雄貴(以下:雄貴) デビュー後、海外の音楽をすごく沢山聴いて、自分達がやってることと自分たちが好きな音楽がどんどん離れていって、苦しいっていうか辛い時期があって。その時期に方向転換しようってことで、2ndアルバムの『PORTAL』の制作に入ったんです。そこでみんなで日本の音楽とは違うコード感を研究して、それこそリスト作ったり、若干、苦行っぽいことをやって。それで出来上がったものは良いものは作ったと思うんだけど、でも結局全く近づけない何かがあって。バンドとしても疲れていた時期でもあったんで、1回、憧れている人たちにアプローチして、反応を受け取らないと、もう自分達が何をやってるのか、なんでやってるのかもわからなくなってきていたんです。そこはリスナーの人たちに伝えることとは別腹というかね。
——自分達が納得したかった?
雄貴 そうです。それでクリスの作る音楽はもちろん、音楽に対する気持ち・・・ポップを大事にする事とかをインタビューを読んで知っていたので、お願いしてみたいなってことで。
——クリスの音楽の中でも特に影響として大きかったところはどういう部分ですか?
雄貴 もともと(佐孝)仁司がPOP ETCになる前のザ・モーニング・ベンダーズをすごく好きで見つけてきたんですよ。僕はまずYouTubeでザ・モーニング・ベンダーズ時代の“EXCUSES”って曲のMVを見て・・・30人ぐらいかな? ミュージシャンがスタジオに集まって、みんなで合唱するっていう映像に衝撃を受けたんですよ。ちょうど『PORTAL』を作ってるときに彼らの曲をカバーして、実験として歌ってみたりだとか、もともと思い入れの強いバンドというか存在だったんですよ。
The Morning Benders “Excuses(Yours Truly session)”