——レコーディングの前に今話してくれたようなことはクリスに話したんですよね。
雄貴 そうです。僕らは「こういうことを思ってて、こういうことをしたいんです!」ってバーっと話して。初対面だったのでかなり緊張して空回っちゃった部分もあるんですけど、その時になんか伝わったのかなって直感もあったし。
——直接会う前にもやりとりはあった?
雄貴 僕らの音源は渡していました。あと、クリスの曲(POP ETCの“NEW LIFE”)に僕が声を入れるっていうか、日本語でフィーチャリングみたいなことをしてて。
——クリスはそれを聴いたときどんな印象を持ちましたか?
クリストファー・チュウ(以下:クリス) “NEW LIFE”って曲はもともと、日本で録ったものなのに英語で歌っていたので、逆に日本語が入ったことであの曲本来の感じになったなっていうイメージがあったんだ。仕上がり自体、グレイトだったよ。Galileoのアルバムを聴いてある程度「こういうバンドなんだろうな」ってイメージはあったんだけど、実際会ってみたら結構違ってて。
POP ETC “New Life featuring Galileo Galilei”
——それは『PORTAL』を聴いて?
クリス うん。最初はやっぱりボーカルはボーカル、ギターはギター、ドラムはドラムみたいな感じで、決まった役割を果たすバンドが多くて、「彼らもそうかな?」と思ってたんだけど、実際一緒に制作を始めたら3人ともすべてのパートにおいて自覚があるし、意志を持ってるし、3人で決めてる感じがして、それは他のバンドにはないレアさだし、フレキシブルでいいなと思った。僕もプロデュースするにあたってやりやすいし、僕の提案を受け入れてくれて、「うまくいくものをどんどん実験しよう」って。そういうのって実はシンプルなようでいて難しくて、ギターはギターのことしか考えないとなると、なかば批評家的になって、バンドなのに個別感が出てきてしまうものなんだけど、それが彼らの場合なくて、スペシャルなところじゃないかと思う。