––––SNSの使い方はどうでしょう? ツイッターでの応募企画などもそうですし、〈ビート〉さんのバクテリアくんもそうですし、みなさん色々工夫されていると思いますが。

飯沢 (バクテリアくんについて)あれ面白いです(笑)。

白川 でも、そういう部分はホステスさんの方がうまいと思いますよ。

飯沢 うちで面白いのだと、アーティストとの距離が比較的近いので、アーティストに日本語でツイートしてもらうというのはかなり早い段階からやっていたと思いますね。

––––「みんなに会うのが楽しみだよ!」みたいなやつですよね(笑)。

飯沢 そうです(笑)。アーティストから「こういうことを呟きたいんだけど訳してもらえないかな?」ってリクエストがあったり、逆にこっちから提案することもあったりします。

★バクテリアくん

★Beck

––––逆にビートさんで言うと、2014年はエイフェックス・ツインのリリース前に行なったゲリラ的なプロモーションも話題になりました。13年振りの新作とあって多くの人が「本当に出るの?」と疑心暗鬼だったわけですが、そのタイミングで突如各地のロッカーに大量のステッカーが貼られて、それが海外での新作にまつわるヴィジュアル要素とリンクしていたため期待感をぐいぐい煽るという。あれはどうやって考えていったんですか?

白川 まず、海外からのリリースに関する情報がかなりセーブされていたんです。海外ではプロモーションとして(ステッカーと同じデザインの)気球を上げたんですけど、その情報を知ったのも3日前で、「えっ、それ今週末じゃん!」って(笑)。その中で自分たちが最大限出来ることって何だろう? って考えたんですよ。そして「うちらが出来るのはステッカーだ」と言うことで、ひたすら貼りまくり写真を撮ってSNSで拡散。バイラル的な方法ですよね。

飯沢 〈ビート〉さんのそういうストリート感って凄いですよね。フライヤーとかも絶対に色んな場所を押さえているし、しかもそれを自分たちでちゃんとやられるじゃないですか。あの雰囲気がエイフェックス・ツインのキャンペーンにも凄く合っていた感じがして。

〈ホステス〉×〈ビート〉、洋楽インディ・レーベルの対談が実現! これからのレーベルの在り方とは? interview141218_hostess-beat_sub2
〈ホステス〉×〈ビート〉、洋楽インディ・レーベルの対談が実現! これからのレーベルの在り方とは? interview141218_hostess-beat_sub3

––––でも宣伝担当さんは2人なのに、一体どうやって実行したんですか(笑)。

白川 僕らは根本的にクラブ好きが多いんですよ。自分も呑ん兵衛なんで、それこそ平日も「ういーっす」って遊びに行くわけですけど、恵比寿リキッドルーム、代官山ユニット、京都のメトロ、大阪のサーカス、オンジェム、渋谷のヴィジョン……色んなところにお願いして。「都内は自分たちで貼りに行きますから」って。

飯沢 みなさんクラブで呑むのも好きで、そういう方法で話題を集めるのってすごく〈ビート〉さんっぽいと思います。うちもそういうのが好きな人はいますし、みんな呑むのは好きですけど、やっぱりインディ・ロック好きが多いのでちょっと根暗というか(笑)、シャイな人が多いんです。だからSNSを使ったプロモーションなどは色々行っているのかも知れません。

白川 (笑)。うちは金曜日になるとボスが「今日はどこ行く?」みたいな感じですから。「また行くの~?」って(笑)。でも現場に行くことで、口頭でのプロモーションの機会にもなりますからね。

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