――では、カジさんのプレイリストを見てきましょう。1曲目はザ・スミスの“Ask”です。
カジ 車で移動したりしていると、さっきも言ったように自分が一番好きなもの、王道のようなものが一番はまると思うんですよ。それが僕にとってはスミスやニュー・オーダー、R.E.M.、ストーン・ローゼズなんです。“Ask”はオリジナルアルバムに入っている曲ではないですけど、自分が一番好きな曲なんです。開放感のある雰囲気の曲ですよね。みんなで歌いながら向かいたいです。
古川 確かに! 僕はヒップホップやR&Bがルーツなのですが、カジさんのセレクトする音楽はとても大好きです!
カジ 太一くんとは世代やバックボーンは違うけど、センスは似ているんです。僕自身も太一くんが選んだものは、どんなジャンルでも信頼が置ける。結局、いいものはどんなジャンルでも関係ないですからね。次のブラーも、デビュー当時からずっと大好きなバンドで、今でもどのアルバムも好きなんです。中でもキャンプなら、“Country House”かな、と(笑)。田舎に行こうというシチュエーションの歌なので。ブリット・ポップ時代のオアシスvsブラーの対決の時に勝った曲でもあるというのも、色々と話が盛り上がりそうですよね。
――次のヴィンセント・ヴィンセント・アンド・ザ・ビランズはどうですか?
カジ バンドとしては00年代半ばのテムズ・ビートが流行った頃のロンドンのバンドですけど、これもオールディーズ、特にロカビリーの雰囲気が感じられる曲ですよね。当時僕はロンドンにもよく行っていて、彼らは現地ですごくヒップな存在だったんです。ライブも何度も観たことがあるし、この曲は大好きなんですよ。
Vincent Vincent And The Villains – “I’m Alive”
――こうして見ていると、カジさんはドライブのBGMとしては、ビートがあるギター・ポップのようなものが好きなんですか?
カジ 今回は「行く道を“盛り上げる”」というテーマに引っ張られたのかもしれないです(笑)。もっと牧歌的な曲でもよかったとは思うんですけど、8ビートっぽいものや、ギターがキラキラしたものを選んだというか。でもそういう意味で言うと、次のハーパース・ビザールはソフト・ロックで、ちょっとチルアウトするような雰囲気があるかもしれないですね。最初はビーチ・ボーイズにしようかなぁとも考えたんですけど、「そういえば、ハーパースのファースト、いいよなぁ」と思って。彼らのファーストを初めて聴いた時に、本当に死ぬかと思うぐらい衝撃を受けたんです。それまでパンクやニューウェイブとかを聴いていたので、こういう音楽に出会って自分が好きな音楽の幅が物凄く広がったと思いますね。
Harpers Bizarre – “Come To The Sunshine”
――そして最後は、ノア・アンド・ザ・ホエールですね。
カジ このバンドは、テムズ・ビートから繋がる00年代のイギリスのニュー・フォーク・シーンのバンドですけど、彼らのライブも当時イギリスで何度か観ることが出来ました。“5 Years Time”は彼らがまだインディーズの時に、〈ヤング・アンド・ロスト・クラブ〉から7インチを出して、その後メジャー・デビューの際に録りなおした曲。夏っぽくてすごくいい曲だし、イギリスではCMソングに起用されて大ヒットしたんです。最初はローラ・マーリングもメンバーにいたんですよね。すごく牧歌的で、振り付けもあってライブではみんなで踊ったりしていて。色あせない名曲だし、もっと知られてほしい。キャンプにもすごく合うと思うんですよ。
Noah And The Whale- “5 Years Time”
☆後編では古川さんのプレイリストに加えて、お互いの最新アルバムについてもトーク。お互いの新作についての感想も必見ですよ!
RELEASE INFORMATION
THE BLUE BOY
2016.05.25(水)
カジヒデキ
¥2,800(+tax)
Colors & Scale
2016.07.20(水)
KONCOS
¥2,500(+tax)
EVENT INFORMATION
<PEANUTS CAMP>created by 太陽と星空のサーカス
2016.08.20(土)〜2016.08.21(日)
DAY1 OPEN 10:30/START 12:00
DAY2 OPEN 8:00/START 10:00
一番星★ヴィレッジ(市原市オートキャンプ場)
1日券 DOOR ¥5,900/2日券 DOOR ¥11,000
photo by Kohichi Ogasahara