——楽曲でいうと何が一番お気に入りですか?

真田 うーん、なんだろう。どの曲もカッコいいですけど、今の気分だとやっぱり“Sympathy for the Devil”かな。でも、ずば抜けて好きというわけではなくて、どの曲もほぼ均等に好きですね、ストーンズは。

The Rolling Stones – Sympathy For The Devil (Live) – OFFICIAL

渋谷 僕はさっきも言ったように新作がすごく好きなんですけど、あとは“Start Me Up”とかも有名ですし好きですね(笑)。結構ミーハーなんです。

モリタ 僕は“Paint It Black”だな。ブライアン・ジョーンズがめっちゃ好きなんですけど、この曲のイントロが彼の弾くシタールから始まるんです。そのフレーズが大好きで。それと、この曲の邦題は“黒くぬれ!”ですよ? 「ダサ!」と思いつつ(笑)、それがまたカッコいいなと。昔の邦題ってダサいのが多いし、シングルのジャケットにデカデカと印刷されてたりするのがたまらないです(笑)。

The Rolling Stones – Paint It, Black (Official Lyric Video)

——ブライアン・ジョーンズはどの辺りに魅力を感じます?

モリタ まず、マルチプレーヤーというところに惹かれる。「俺もマルチプレーヤーになりたい!」って思ってリコーダーやカリンバを買いましたもん(笑)。それにルックスもかっこいいですよね。フェミニンで、他のメンバーにはない要素を持っている。彼が在籍していた頃のストーンズが最強だと僕は思っています。

——他のメンバーは?

モリタ 若い頃のミックは美し過ぎて……。ハイドパーク・フリーコンサート(1969年)の映像とか観ると、こんなヴォーカルがいたら最強だろうなって思う。キースももちろん最強だし、結局のところチャーリー・ワッツも最強(笑)。ビル・ワイマンも、ロン・ウッドも最強だから、奇跡のバンドですよね。

渋谷 僕は、一番好きなのはチャーリー・ワッツです。理由はオシャレさんだから(笑)。次にキース、ロン・ウッド、ミック・テイラーの順かな。ミック・ジャガーは、もう別枠というか。ストーンズのアイコンっていう感じがしますね。リップス&タン・ロゴとセットみたいな(笑)。ブライアン・ジョーンズは、なんか途中からバンド内でハブられていくじゃないですか。

モリタ そう。彼の一生を描いた『ブライアン・ジョーンズ 〜ストーンズから消えた男〜』という映画も作られましたけど、観るとかなり可哀想なんですよね。

真田 僕は、まずはキースが大好き。彼がなぜテレキャスを使っているかというと、テレキャスのボディが、人をぶん殴るときに最適な形をしているからって言ってるのを本か何かで読んで(笑)。俺も「テレキャスしかない!」と思って買いました。勿論、人は殴らないけど(笑)。

あと、モリタさんと同じで僕もブライアン・ジョーンズも同が大好きですね。ルックスもカッコいいし、彼が使用していたVOXのギターも欲しくなる。ミック・テイラーは、東京ドームへ観に行ったらただの太ったおじさんになってて悲しかったな(笑)。

そういえば、キースがドーム3日目に着ていたスカジャンがすごくかっこよくて、欲しいなと思って調べたらイヴ・サンローランのもので20万円くらいしてびっくりしました(笑)。

【インタビュー】TENDOUJI×sui sui duck×RAMMELLSメンバーが語るザ・ローリング・ストーンズ rolling-stones-0049-700x467

——ところで、ストーンズとビートルズってよく比較されるじゃないですか。皆さんはどう思います?

モリタ 俺はストーンズってすごく品のあるバンドだなって思います。ロックンロール・バンドだけど、そこにはインテリジェンスを感じますね。片やビートルズは、ガチな不良だなって思う。おそらく階級の問題もあると思うんですよ。ミックなんて育ちもいいし英語も綺麗。ビートルズは訛りもきついし育ちも悪そうじゃないですか(笑)。曲のアイデアが斬新なのは、そういうところがあるのかなって思います。

——ストーンズの方がオシャレなんですよね。ロンドンで流行っていたブラック・ミュージックをセンスよく取り入れてた。それに比べてビートルズは、最初からオリジナルをやろうとしてましたしね。

真田 僕は、ストーンズを聴き始めた頃にビートルズもアルバム聴いたんですけど、モリタさんとは逆の印象でしたね。ストーンズの方が不良っぽく感じた。で、不良っぽい方がかっこいいと思ってストーンズばかり聴いていました。断然ストーンズの方が好きです。

——最後に、もし自分たちのファンにストーンズの魅力を伝えるとしたら、どんな風に言うかを聞かせてください。

真田 やっぱり、まずはライブのかっこよさを知ってほしいですね。映像を見るのも良いですし、それこそ『On Air』を最初に聴いてもいいんじゃないかな(笑)。

渋谷 ストーンズって、意外と知っている曲が多いよ? と言いたいですね。CMやドラマ、映画などでも使われてきましたからね。『On Air』も、“(I Can’t Get No) Satisfaction”とか、きっと誰でも知っている曲が入っているからオススメです。そこからさらに掘っていってもらえたら嬉しいですね。これは個人的な意見なのですが、ストーンズって北海道の景色に合うんですよ。以前、北海道を縦断したことがあって、そのときに車の中でストーンズを流していたら、メチャはまったんですよ。これ、是非みんなに試してもらいたいです。

【インタビュー】TENDOUJI×sui sui duck×RAMMELLSメンバーが語るザ・ローリング・ストーンズ rolling-stones-0054-700x467

(一同笑)

モリタ TENDOUJIは、“D.T.A.”っていう曲とかサビはもう完全に“Get Off Of My Cloud”なんですよ(笑)。僕らも、好きなバンドの曲からルーツを探っていって、昔の音楽を聴くようになったので、同じように僕らの楽曲を聴いてストーンズとか好きになってもらえたら嬉しいですね。

The Rolling Stones – (I Can’t Get No) Satisfaction’ (Saturday Club, 18th September 1965)

【インタビュー】TENDOUJI×sui sui duck×RAMMELLSメンバーが語るザ・ローリング・ストーンズ rolling-stones-0137-700x467

【インタビュー】TENDOUJI×sui sui duck×RAMMELLSメンバーが語るザ・ローリング・ストーンズ rolling-stones-0118-700x467

RELEASE INFORMATION

オン・エア<2CD デラックス> [限定盤2CD][デジパック] [SHM-CD]

2017.12.01
ザ・ローリング・ストーンズ
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オン・エア [SHM-CD]

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オン・エア [2LP 直輸入盤仕様][数量限定]

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オン・エア [2LP 直輸入盤仕様][カラー・ヴィニール][UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤]

2017.12.01
ザ・ローリング・ストーンズ
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text & interview by 黒田隆憲
photo by 大石隼人