シーガル×バッファロー、10数年ぶり対バン記念インタビュー

（アメリカ・ツアーの苦労話をするうち、シュガー吉永登場）

––––シュガーさんはシーガルというと、どういうイメージですか。

シュガー吉永（以下、シュガー）　やっぱり初期のイメージがすごい強い。ドラムもたかぺー（辛島孝治。初代ドラマー）で、ナオちゃん（小山ナオ）がベースで。小さなカラダででっかくて重いベースを弾いてるのがかっこいいなと。とにかく見た目がかっこいいんだよね。女の子ふたりでバーンと立って。見た目のインパクトでぐっとくる。もちろん音楽も面白いんだけど。また怖そうなんだよね、2人が（笑）。私たちも怖そうってよく言われるけど、比じゃないから（笑）。

日暮　えーひどい！（笑）

大野　あはははは！

シュガー　怖かったじゃん愛葉。FUCK！　とか言いまくってさ（笑）。ナオちゃんも睨み利かせて弾いてるしさ（笑）。

日暮　シュガーさんも由美ちゃんも静かな怖さっていうか。ちょっと言われる一言が（笑）。スイマセン！　みたいな。チューニングやれって言われたし。

––––誰に？

日暮　シュガーさん……。

シュガー　言ったかもね（笑）。

日暮　「チューニングって知ってる？」「知らないす。なんすかそれ？」みたいな。

シュガー吉永（BUFFALO DAUGHTER）

––––その会話は怖すぎる（笑）。

日暮　実際チューニングできなかったからね。それで「チューナーっていうのがあるから、これ買うといいよ」って言われて。

シュガー　そうだっけ？（笑）

日暮　次の日に買いにいったもんね。でも使い方全然わかんなくて（笑）。当時はそんなレベルでした（笑）。

大野　あはははは！

––––（笑）。今度そんな2バンドが久しぶりに対バンするわけですが、抱負などを。

日暮　私、対バンするとなかなか（相手バンドを）見れないんですけど、今回はがっつり見ようかと思ってます。すごい楽しみにしてます。

シュガー　今何人編成なの？

日暮　6人です。

大野　昔の曲とかやってるの？

日暮　ガンガンにやってます。3ピースでやってたころは（ライヴでは）鳴ってなかった音が、CDでは鳴ってるじゃない？　その音像を（中尾）憲太郎は全部表現したかったみたいで、そのために鍵盤とかコーラスとかいるんですよね。私が何本も歌を重ねたりストリングスを入れたりするから。だから6人編成なんです。

シュガー　最近のライヴの映像見たけど、音分厚かったもんね。レコーディングしたみたいな（完成度の高い）音だった。

日暮　そうそう。

シュガー　前はさ、3人でさ、しかもあんまり楽器がうまくない3人だったじゃない？　正直言ってさ（笑）。スッカスカの演奏で「チューニングしろよ！」って言いたくなるような（笑）。3人しかいないのにチューニング間違っててどうするんだよ！　って思ったと思うのよ、その時は（笑）。

日暮　（笑）。おっしゃる通りです……。

シュガー　楽曲になってねえじゃん！　みたいな（笑）。せっかくいい曲なのにもったいないよ、って。

大野　でも面白かったよ〜。

シュガー　面白かったけどさ。でも今はそういうのはないからね。だから違うフェーズに行ってるんだよね。

日暮　うん、違うフェーズだと思う。そこで違う面白さを自分でも見つけたいし、見る側としても見つけてほしいなと。

シュガー　ずっと同じことやってると飽きるんだよね、結局ね。

日暮　でも形が変わると面白くなる。

シュガー　うん。でもそれもまたいずれ飽きるんだよ。

日暮　何回も来るじゃん、そういう波が。

シュガー　来る。

日暮　それをどう乗り越えるか。

シュガー　そうそう。結局予定調和が一番つまらない。どうなるかわかんないんだけど、とりあえず音出してみる、みたいなところから出発しないと。自分でも予想がつかないようなことをやりたいよね。

日暮　うん、そう思う。

––––なんかセッションとかやらないんですか。

大野　あ、今度のライヴでね。いいね。

日暮　やります？

シュガー　人数……（ステージに）乗るの？（笑）。

––––9人！

日暮　乗せましょう！

シュガー　一緒にやったことないもんね。

日暮　ないない。やりましょう！

––––楽しみにしてます！

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interview & text by Dai Onojima
photo by akase yuki