――一旦ライブが終わったら、またモノを増やしたりするんですか?
増えちゃうんですよね(笑)。大掃除しようと本を捨てたとしたら、その1.5倍ぐらいが入って来ちゃうんですよ、なぜか。いただいたモノだったり、探してたモノが見つかったり、洋服も靴もそうなんですけど、減らないんですよね。出来る限りシンプルに暮らしていきたいとは思ってるんですけど、あまりにモノが多くて…。
――でも、そうやってライブがある度に断捨離のサイクルがあるのは、いいことだと思いますよ。次は“多面性”という意味での質問ですが、カフカさんがミュージシャン以外の活動に取り組むのは、ミュージシャン・シシドカフカを知ってもらうためのツールという意識が一番大きいですか?
もちろん、そういう面もありますね。特にデビューしたての頃は、誰も私のことを知らない状態からスタートしていて。それでもお話をいただけるようになったら、「ミュージシャン、シシド・カフカです」って言いながら最初はやってましたけど、最近はミュージシャン、シシド・カフカを誘っていただいてる感じがあるので、そこの意識は変わってきましたね。でも、やっぱりまだまだ知らない人の方が全然多いので、最初はそれこそこだわりで、「音楽をやってるんだから音楽だけ! そんなことに時間を割いてる暇はないわ!」と思ってましたけど、やっぱり知ってもらわないと始まらないとも思いますし、お話をいただけるのは単純に嬉しいですし。あとは他のことをやって音楽に戻ってきて、「あ、やっぱりこれだ!」ってなった方が、力が出たりもしますし、色々なことに取り組むのは良い作用しか無いんじゃないかなって思います。
――色々な場所を行き来しても、最後に音楽に戻って来れればいいっていう感じですよね。
そうですね。私には音楽しか帰る場所がないので。
――軸がしっかりしているから、いろんなことにチャレンジできるとも思いますしね。
最初は軸がブレるんじゃないかって嫌だったのもあるんですけど、結局は自分がどうしたいかっていうことだと思いますし。最低ラインとして、「そのフリフリのスカートはちょっと…」っていう線引きはアーティストイメージがありますけど、あまり気負いせずに色々行ったとことから戻って来られると思っていますね。