——全編聴きどころなんですが、新鮮さで言うとnever young beachの安部勇磨さんの声が、さらに男前が上がった印象がありました(笑)。
うん(笑)。安部さんはなかなかね、作詞に苦労していたかな。人のメロディに詞をつけるのが初めてだったので。
——いわゆる細野さん的なものを感じるというか。
細野さんぽいですよね、安部さんは。僕は最初に聴いた時そう思っていて。でもだから細野さんに寄せるんじゃなくて、割とソウルっぽいのを歌わせるといいかな? っていうそんな感じですね。
冨田ラボ – 「SUPERFINE」 / 雪の街 feat.安部勇磨 TEASER
——資料にceroの髙城晶平さんは冨田さんと見ている方向が最初から最後まで同じだったとありますが。
そうですね。若干でも歳が近いこともあるのかな? ま、若干ですけどね(笑)。25、6と32、3の違い。あと、髙城さんは音楽マニアではあるから、音楽の話を一番、普通にしたかな。ジュークっぽいリズムのことや、チャンス・ザ・ラッパーの話とかダニー・トランペットの話とかをして。ラッパーが歌に行っちゃうのがチャンス・ザ・ラッパーだとすると、逆だけども、こんな様な感じのことも考えていたって話をすると、明らかに「ああ、その感じ、わかります、わかります。」みたいな感じがあったし、実際に歌入れの時も端々にそういうことをちゃんとわかっているアプローチを髙城さんはされていたんで、一番そういう意味では音楽的な話を雑談含めてしたし、実作業でも割とそういうやりとりが多かったと思いますね。
冨田ラボ – 「SUPERFINE」 / ふたりは空気の底に feat.髙城晶平 TEASER
——リスナーとして、日本のポップスでこのアルバムぐらいのレベルのものをしてポップスって言われてほしいなという希望が生まれました。
ああ、ありがとうございます。みんな一生懸命作ればいいと思うんです、や、マジで(笑)。
——冨田さんご自身は作品が完成してみていかがですか?
いや、やっぱり「SUPERFINE」だとは思いますけどね、オチみたいで申し訳ないですけど(笑)。「SUPER」って言葉は使いたかったんですよ。なんかいろんなものが平均化して、スーパーな人って、昔はもれなくすごかったはずなんだけど、それさえもなんかやっかみの対象になったりする文化とかあるじゃないですか? なんとなく全てにおうかがいを立ててから発言しなきゃいけない様な感じとかも感じていて、それを社会的成熟とするのも半分は間違いじゃないと思うんだけど。
だけど結局、スーパーなものに圧倒されちゃうんだなぁっていうのを僕はいろんな場面で思っていて。で、スーパーって言葉を使いたかったのと、なんかね、とにかく作っているときに何度も自分で曲作っている時もそうだし、サウンド考えている時も、歌録ってたり、歌詞がきた時とか、「すげえいいじゃん」「すげえいいじゃん」って言葉が多くて、ほんとに単純に「すげえいい」ってことで『SUPERFINE』だったりするんだけど。
——制作のムードを率直に反映していると。
でも調べてみると、細かいとか繊細とかそういう意味もあって、そうすると自分の作業にもそれはあるし。で、嫌に耳馴染みがいいと思ったのは、うちのFAX機に「SUPERFINE」ってモードがあったからです(笑)。
——刷り込みだったと(笑)。でも細かいというのは思ってらっしゃることを解像度高く実現できているということですもんね。
そうですね。「こうするといいだろう」っていう自分のイメージ、こんな曲が入るといいだろうとか、この曲はこうしようとか、このイメージと寸分違わぬ様に作ろうって姿勢なんです、常に。「あ、こういうのできたらいいじゃん。」って、ワクワクってするものに実際やってみたら届いてないとかいうのはダメだと思うんです。そういう『SUPERFINE』でもある。だから要は「ちゃんとやれ」ってことですね(笑)。
冨田ラボ – 「SUPERFINE」 Trailer
RELEASE INFORMATION
SUPERFINE
2016.11.30(水)
冨田ラボ
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EVENT INFORMATION
isai Beat presents 冨田ラボ LIVE 2017
2017.02.21(火)
OPEN 18;00/START 19:00
恵比寿LIQUIDROOM
ゲストシンガー 後日発表