製作期間約7年？！世界中のBarberを巡る書籍発売！

カミソリ倶楽部は、7年の歳月を費やした書籍『THE WORLD BARBER TOUR』を昨年12月8日に出版し、本誌の魅力を発信するオフィシャルサイトを併せてオープンした。

2月22日（月）には、カミソリ倶楽部はショールーム・カミソリ倶楽部ANNEXと、併設するフレンチレストラン・LES SENSEで、＜出版を記念したイベント&パーティー＞を開催し、制作に関わったスタッフからのプレゼンテーションに加え、日本のBarberのポテンシャルを紹介するシェービングのデモンストレーションや幅広いゲストとの交流の機会を設けた。

服飾史家・明治大学国際日本学部特任教授である中野香織さん（中央）もお祝いに駆け付け、本誌のテーマや日本のBarberについて興味深く質問をした。

カミソリやBarberの歴史について、「ヒゲ倶楽部」のメンバーがゲストに丁寧に解説。

理髪師の佇まいは1つのアートとも言える世界観を感じさせる。

シェービングの体験は終日に亘り、予約が途絶えず、ゲストの関心の高さが伺えた。

コントリビューターとして編集にも参加する、「ヒゲを剃る立場である理容師」と「ヒゲを剃る剃刀を創る剃刀メーカー」が「ヒゲを残す文化」を創造しようとする組織、ヒゲ倶楽部から選抜された理髪師達が、髭を中心に男性のグルーミングに関する最新の情報をレクチャーすると、人集りとシャッター音が絶えず続いた。また、Barberとは特に密接な関係のあるカミソリの歴史的な資料の展示も、男性であれば、日常的に触れる物でありながら、あまり知られていない進化に驚きの声が漏れた。当日は完全招待制とし、アパレル・ファッション・メディア・ヘアサロンの第一線にて活躍する100名を超えるゲストが来場。サプライズとして「BARNEYS BARBER’S SHOP by KAMISORI CLUB 148」が2月15日（月）、海外向け放送チャンネル・NHK WORLD内の『TOKYO FASHION EXPRESS』にて取り上げられ、世界140ヶ国に配信された際の映像が流されると、会場内は一層の盛り上がりを見せた。

シェービングの概念を覆す雰囲気と施術に来場者も引き込まれた。

カミソリやブラシはプロの道具の枠を超え、インテリアの一部としても愛好者が増えている。

「カミソリ倶楽部」が所有する歴史的な資料の数々。

そして、『THE WORLD BARBER TOUR』・カミソリ倶楽部・ヒゲ倶楽部が三位一体となり、 「Japanese Style」の輸出をリードする気運には大きな期待が寄せられた。 発起人である竹内康起、フォトジャーナリストとしプロジェクトを支えた舛巴亮は共に、「世界中を渡り歩き、改めて文化の多様性を知り、同時に日本のBarberの品質にも気が付かされた。流行や新しい技術 に独自の解釈をミックスし、日本らしい価値観に落とし込めたからこそ、他国からも認められる産業へと発展したと言える。世界を覗くきっかけとして、この本の扉が開かれることを切に望む」と、来場者への感謝の言葉に添えた。

カミソリは時代に合わせ、形状や材質が大きく変化してきた。

日本のBarberの現在地と魅力について語る「ヒゲ倶楽部」リーダーの丸山尊人氏。

男性のファッションを構成する要素として、注目を浴びる機会の増えたBarberだが、パッケージとしての見た目だけでなく、その根源に触れる一時のトリップは、知的な好奇心をくすぐるに違いない。

ヒゲ倶楽部

edit by Qetic・Ayako Nakanome