それはリンゴじゃない、ボールだ。

阪神タイガースの期待の若手、北條史也選手は軽快なこの曲をチョイス。

▼ヒゲのテーマ

ここまで来たらもう驚かないですよ。きっと北條選手はドリフターズが好きなんでしょう。年齢的に、親御さんの影響で。幼い頃、ビデオを観て踊っていたのでしょう。そして、今では幼き頃の憧れだった、プロ野球選手の夢を叶え、リズムを刻みながらバッターボックスに入り、ファンを楽しませているのでしょう。

▼Tigers Time 阪神 タイガース 北條史也 「ヒゲダンスのテーマ」 で登場 ファーム戦 vs ドラゴンズ 2015年7月3日 甲子園球場

全然刻んでないやないかい。リズム完全無視やないかい。おかしい。楽しくなさそう。むしろ、心なしか嫌そうに見える。しかし、それもそのはず。この曲は北條選手が決めたわけでなく、先輩である関本選手がおもしろがって決めた曲だから。時として先輩とはムスカよりも残酷なもの。でも、いじられる、ということは愛されている証拠。光星学院時代の輝き、再び甲子園で放つことを楽しみにしています。

プロ野球界を彩った男たちの引退。

今年は本当にプロ野球界を支えてきた名選手の引退が多い。あまりに多すぎて、来季に半分ぐらい残してくれないか……と思っているほど。今ではめっきり出場機会も減り、テレビで見かける機会もほとんどない、けれども「引退」という言葉を耳にするとやはりショックだ。本心としてはまだ残って欲しいけれど、男の引き際、無粋な真似だけはしたくない。ならばせめて、今回番外編として彼らの登場曲を紹介しようじゃないか、という熱意だけでここからはお届けします。よって、ザ・ウィークエンドやドレイクのような世界最先端の選曲はないし、笑いを誘うような曲もありません。ただひたすら、ファンのため、家族のため、そして己のため、野球道を全うした男たちを忘れないために。

海を渡った技巧派投手、高橋尚成選手

まずは横浜DeNAベイスターズの高橋尚成投手。読売ジャイアンツでキャリアをスタートさせ、3度の二桁勝利をマークするなど、チームを支える存在に。その後、海外FA権を使い、メジャーリーグに挑戦しました。正直に告白しますと、この時、高橋選手がメジャーリーグに挑戦しても成功しないだろうな、と思っていました。BS放送で映るメジャーリーグの投手は簡単に150キロを超すストレートを投げ、そして打者はその球をいともたやすくスタンドに叩き込みます。そんな怪獣達がいるところに、ストレートが150キロに満たない高橋選手がいっても通用するわけがない。そう思っていました。

それが蓋を開けてみると、その年、日本人メジャーリーガーの中では黒田博樹選手(11勝)に次いで2番目に多い10勝をあげる大活躍。緩急とコントロールでメジャーの強打者を手玉に取るその姿に心震えたのを今でも覚えています。前置きが長くなりました。気高き挑戦者、高橋選手の登場曲はこちらです。

▼Dream5+ブリー隊長 / ダン・ダン ドゥビ・ズバー!

ドゥビ・ドゥビ・ダン・ダン、ドゥビ・ズバー。きっと妖怪のせい。そう、何もかも。

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