そして、いよいよKode9と、アニメ映像作家・森本晃司による夢のコラボレーションが始まった。『源平討魔伝』の“Big Mode”や、『アクトレイザー』の“Temple”など、『DIGGIN IN THE CARTS』にも収録されていた壮大かつドラマティックな楽曲をパラフレーズして、胃がせり上がるような重低音のベースの上に散りばめフロアを沸かす。
スクリーンには、『鉄コン筋クリート』や『老人Z』、『スチームボーイ』など、森本の手がけた作品の様々な名シーンが次々と映し出され、“ゲームから切り離されたゲーム・ミュージック”と融合することにより、全く新しい文脈=シナプスを形成していく。そんな、とてつもない知的興奮に思わず目眩がした。
その後もKEN ISHIIによる国内初の90年代テクノセットや、古代祐三と川島基弘による国内初のライブ、CARPAINTERのセットなど、他では滅多に見られないパフォーマンスが続いた。
これまで一部のゲームマニアしか知ることのなかった隠れた名曲たちが、先鋭的なビートと共にフロアで解放される。その画期的な瞬間を目撃することのできた、貴重な一夜だった。
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RELEASE INFORMATION
『DIGGIN IN THE CARTS』
2017.11.17(金)
V.A.
国内仕様盤CD BRHD038 定価 ¥2,200(+税)
ライナーノーツ/ステッカー封入
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text by 黒田隆憲