LILI LIMIT
LILI LIMITが12月3日にTSUTAYA O-EASTにて、解散前最後となる東京ワンマンライブを開催した。
バンド史上最大規模でのライブとなった今回の公演だがチケットはSOLD OUT。会場を埋め尽くす満員のオーディエンスに、新旧をおりまぜたセットリストで一曲一曲を大切に届けていった。
ライブはボーカル牧野の「あの日々にバイバイ」というフレーズから「LAST SUPPER」で幕を開けた。「ようこそ、Size Lへ」という牧野の言葉から次の曲へとつないでいく。その後もライブでは初披露となるLILI LIMITとして最後の楽曲となった「signal」や、サビで「アニュマニデイズ」の合唱が起き会場の一体感を生んだ「Girls like Chagall」、久々のライブ披露となった「Neighborhood」など次々と披露。「Observe」の曲終わりではギター土器の機材トラブルが発生し、牧野が「LII LIMITの歌詞は日常の不思議を書いているんですけど、今起こってるトラブルがそういうことです（笑）」と笑いを誘う場面も。
キーボード志水とベース黒瀬の美しいコーラスワークが印象的な「A Short Film」の演奏が終わると、会場の空気を一転させ、バンドとして新たな表情を見せた3rd EP『LIB EP』より「ENCLOSE」を演奏。ドラム丸谷、黒瀬、志水そして土器が音を織り重ねて重厚な音像と世界観を作り上げていく。
ライブも終盤戦へ突入し、メジャーデビュー曲となった「Living Room」を久々に演奏。ボーカル牧野が「この曲から何もかもが始まった気がする」と思いを伝えた。その後もライブで人気の「Kitchen」、インディーズ時代からの代表曲「at good mountain」などを次々と披露し会場の盛り上がりはピークに。本編ラストでの牧野が叫んだ「今日はありがとうございました！ LILI LIMITでした！ みなさんに会えて最高でした！」という言葉が語る通り、ステージはもちろんオーディエンスも含め会場全体を充実感が満たす最高のフィナーレを迎えた。
鳴りやまないアンコールの声にこたえてメンバーがステージに戻ってくると、それぞれの言葉でオーディエンスへ感謝を伝える。土器が「最後にしてこんなにいっぱい集まってくれて嬉しい、ありがとう。」と今まで応援してきてくれた感謝の気持ちを伝えると、オーディエンスからも「ありがとう」という声が上がり拍手が鳴りやまない。
志水が「こんな体験をすることなんてなかなか無いだろうから、死ぬまで忘れない光景だと思います。みなさん出会ってくれてありがとうございました。」と語ると、黒瀬も「山口から出てきて良かったなって思います。こんなにたくさんの人に最後に見てもらえると思ってなかったので…みんなの顔を見れて安心しました、ありがとうございます。」と感謝の言葉を重ねる。一方で丸谷は「すごく緊張してます（笑）でも最後まで頑張るので楽しんで帰って下さい。」と東京での最後の演奏に向けて語った。
「結局音楽って聴いてくれる人がいないと成立しなくて。昔は僕らが曲を作って、歌詞を書いて、リリースして、それで終わりだって昔は思ってたけど、こうやって聴いてくれているみんなの顔を見て、色んな言葉をもらって、音楽っていうのは共に作るものなんだなとここ3年間、4年間の間に改めて強く思いました。」と牧野はこれまでの道のりを振り返ると「だから、LILI LIMITは自分たちのバンドだとは全く思わなくて、みんなと繋がって、こういう空間を作れた事実があるから、LILI LIMITはもうみんなの中にあるんじゃないかと、今日を迎えるまでに僕が出した答えかなと思います。だからほんとに今日は感謝の気持ちを伝えたい。」と一言一言をかみしめるように感謝を伝える。そして「僕らの音楽がみんなの生活の中に少しでもあり続けたらといいなと思っています。」と締めくくった。
LILI LIMITは12月29日に故郷でもある山口の周南RISING HALLにてラストライブを開催し、LILI LIMITとしての活動に幕を下ろす。
Photo by 木村篤史
Text by official
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