元祖ネット世代の歌姫=リリー・アレンによる、一夜限りの来日公演がまもなく開催されます。リリーといえばその歌唱力の高さは然ることながら、ステージ上で悪びれた様子もなくタバコをくゆらせたり、ポロリ寸前の衣装で真っ昼間の野外フェスに降り立ったり、果てはブリちゃんのカヴァーで本家顔負けのパーティー空間を作り上げてしまったり、ロック・スターも尻尾を巻いて逃げ出す破天荒なライヴ・パフォーマンスが大きな魅力です。
実に約6年ぶりとなる日本でのライヴ(アジア・ツアーの一発目!)の期待値をさらに高めるべく、今回は06年の初来日公演@Club Asia、2ndアルバム『イッツ・ノット・ミー、イッツ・ユー』のリリースに伴う09年のMySpaceユーザー限定のシークレット・ショウ、そして現時点で最後の来日となっている同年の<フジロック・フェスティバル>と、時代の節目節目で彼女のステージングを目撃してきた筆者が、待望のカムバック作『シーザス』を引っさげた本ツアーの見どころを3つの視点でご紹介しましょう。
① 何と言っても、3rdアルバム『シーザス』からの新曲群をチェックすべし!
『シーザス』ジャケット
特集記事でも触れたように、『シーザス』は徹底的にアメリカのマーケットを意識したR&B/ヒップホップ寄りのサウンド・プロダクションが際立つ“攻め”の1枚。ミュージック・ビデオが物議をかもした「ビッチ」連呼の“Hard out Here”をはじめ、印象的なサビのリフレインがクセになる“Air Balloon”、あるいは同時代の歌姫たちをリングに上げるタイトル・トラック“Sheezus”など、リリー・アレンらしいポップで珠玉のメロディはもちろん、よりストレートで深みを持った歌詞もじっくり味わってほしいところ。ちょうど本日(1月21日)、未発売音源やリリー本人による楽曲解説動画も収録した『シーザス(来日記念盤)』がリリースされたばかりなので、アルバムをまだGETしていなかったファンはぜひコチラで予習を!
② リリー本人も踊りまくる、フィジカルでユーモラスなステージングに注目すべし!!
Lily Allen – Miley Cyrus Bangerz Tour(Behind The Scenes)
お騒がせ歌姫つながりということで(?)、昨年はマイリー・サイラスの<Bangerz Tour>でオープニング・アクトも努めていたリリー・アレン(他にはスカイ・フェレイラやアイコナ・ポップの名前も)。ド派手でえげつないマイリーのパフォーマンスにも触発されたのか、今までの生バンドを迎えたオーセンティックなライヴ・セットから一転、今回の『シーザス』ツアーでは女性のバック・ダンサーが加わってリリー本人も踊りまくる、激フィジカル&セクシーなパフォーマンスを展開しているようですね。また、二児のママになったことを強調するかのようにステージ上に配置された哺乳瓶型の照明もインパクト抜群でユーモラス。ファッション・アイコンでもある彼女だけにゴージャスな衣装の数々にも期待大ですが、LA公演では開演早々ブラトップ姿になったり、その脱ぎっぷりの良さも話題になっておりました……(笑)。