間口の広さが何よりの魅力! 様々なバンドが交わる<OZZFEST JAPAN>

この秋開催!メタルフェス大特集。有名どころから穴場まで。 music150917_metalfes_ozzfest_2

<LOUD PARK>と並び、本年度のビッグなメタルフェスとなるのが11月の21日(土)、22日(日)に幕張メッセで行われる<OZZFEST JAPAN>だ。このイベントは、その名の通り、オジー・オズボーン主催によるメタルの祭典、<オズフェスト>の日本版であり、2013年の初開催に続いて、今年が二度目の開催となる。

Ozzy Osbourne – ‘Miracle Man’

本イベントで最大の注目を集めているのが、勿論、オジー・オズボーン。2013年のイベントでは、ブラック・サバスとして来日したオジー。今年も当初は、ブラック・サバスとしてのイベント参加がアナウンスされていたが、後にオジー・オズボーン・アンド・フレンズ名義での参加に訂正されている。

先日、ラストツアーの概要を発表したブラック・サバス。そのサバスを生で目撃できる数少ないチャンスを、今回のイベントで逃してしまったのは少しばかり残念ではあるものの、オジー・オズボーン・アンド・フレンズのメンバー構成を見てみれば、そんな細やかなフラストレーションも一気に吹き飛ぼうというものだ。

ベーシストは、ブラック・サバスのメンバーであり、その作詞の多くを手掛けた”サバスの頭脳”ギーザー・バトラー、ギターにはレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、オーディオスレイヴのトム・モレロ、そして、ソロ転向後のオジーを力強く支え、自身のバンド、ブラック・レーベル・ソサイアティでもこのイベントに参加するザック・ワイルドがオジーの横に並び立つ。

Black Label Society – “My Dying Time”

数多くの名ギタリストを輩出してきたオジー・オズボーンのソロ活動だが、ザック・ワイルドのカムバックを喜ぶファンは多いだろう。ベーシストに、ギーザー・バトラーがいるのもファンとしては嬉しいポイントで、いうなれば、オジー・オズボーン・アンド・フレンズはサバスとソロ転向後のオジー、両方のメモリーを楽しめるバンドとなりそうだ。どのようなセットリストが組まれるのか、今から期待しておこう。

何といっても主催者であるオジーの名前とキャラクターが真っ先に目に入るものの、<OZZFEST JAPAN>の最大の特徴であり、イベントの色となっているのが、国外のヘヴィメタルバンドと国内のラウドロック、メタルコア勢をバランス良く配置したことで生まれる間口の広さだろう。

Bullet For My Valentine – “Army of Noise”

一日目のヘッドライナーであるコーンを筆頭に、エヴァネッセンス、ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン、ヘイトブリードのようなヘヴィメタルファン垂涎のラインナップに加えて、若いロックファンから高い人気を誇るシムやワンオクロック、クロスフェイスら、勢いと知名度のある国内バンドを取り揃えることで、幅広い層にアプローチできるユニークな構成となっている。

オジーやサバスに慣れ親しんだオールド・スクールなファン層にとっては国内の若手バンドに触れるチャンスだし、ワンオクやクロスフェイスを愛して止まない若いファンにとっては、ベテラン海外バンドの凄みを生で味わえる貴重な機会でもある。本イベントは、”ヘヴィメタル”をキーワードに、国内外の様々なバンドを観ることができるショーケース的な観方もできそうだ。

密かに注目なのが、二日目に登場するジェーンズ・アディクション。ロラパルーザという大興行を確立させ、90年代のオルタナティヴロックシーンを牽引したジェーンズ・アディクションのペリー・ファレルと、オズフェストでヘヴィメタル、ラウドロック人気を決定付けたオジー・オズボーンというロックフェス界における二人の大興行主が日本での奇跡の邂逅を果たすのは見逃せない。前回の<OZZFEST JAPAN>で、ももいろクローバーZのステージに参加したのをはじめ、大ベテランバンドながらも新たに大充実の時を迎えている人間椅子の帰還も非常に楽しみだ。

様々な客層が楽しめる正しい意味での”音楽フェスティバル”となった日本版<オズフェスト>。ライトなヘヴィメタルファンや日本のロックしか聴かないという音楽ファンでも一日中エンジョイできること請け合いなので、是非とも会場で様々なバンドの演奏を楽しんで欲しい。

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