【世界初披露】ジャイルス・ピーターソン率いる「ソンゼイラ」。モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン 2016に降臨

今回のソンゼイラ・ライブ・バンドのメンバーには、豪華アーティストが多数参加。まずは何と言っても、巨匠・マルコス・ヴァーリの参加が嬉しい。早くから欧米のポピュラー音楽を取り込むことに挑戦。“サマー・サンバ”など多数の名曲を生み出し、ブラジルのポップ・ミュージック界を代表するミュージシャンとなった彼も映画に出演している。今回のソンゼイラ・ライブ・バンドでもそのケミストリーに注目だ。

マルコス・ヴァーリ

また、今回は伝説的なクラリネット奏者パウロ・モウラの甥で、自身はシンガーソングライターとして活躍するガブリエル・モウラや、サンバ界の重鎮マルチーニョ・ダ・ヴィラの娘にしてピアニスト兼ヴォーカリストのマイラ・フレイタスも参加。ガブリエル・モウラは、セウ・ジョルジも参加していたブラジルの人気バンド、ファロファ・カリオカのギタリストで、サンバに根ざしつつも、ソウルやアフロ・ブラジリアンを取り入れたサウンドを展開。一方のマイラ・フレイタスは映画『ブラジル・バン・バン・バン～ジャイルス・ピーターソンとパーフェクトビートを探しもとめて～』でも大きくフィーチャーされていたマルチナーリアの妹でもあり、ピアノ・スタイルでクラシック、ジャズ、サンバなどを横断するアーティスト。同日の＜Worldwide：Japan Project＞のステージにも出演を予定している。

ガブリエル・モウラ

Gabriel Moura – Miss Favela feat: Seu Jorge

マイラ・フレイタス

MAR AZUL ▲ MAÍRA FREITAS // “Cravo e Canela”

さらには、マルコス・ヴァーリと公私にわたるパートナーのパトリシア・アルヴィ（ヴォーカル）、リオの新世代を代表するプロデューサーのひとりでもあるカシンが参加。カシンはロブ・ギャラガーやジャイルス・ピーターソンとともにバンドのアレンジを練りつつ、同時にプレイヤーとしてはベースを演奏することになるだろう。

パトリシア・アルヴィ

ニーナ・ミランダとカシン

また、スモーク・シティなどでの活動で知られるニーナ・ミランダは、ブラジル生まれ、イギリス育ちのシンガーソングライター。近年ではカシンやドメニコが参加したサッカー・アンセム“Futebol (Sim-Não-Yes-No?)”をリリースし、ソンゼイラに参加して以降はソロ名義でのライブを本格的に始動させている。他にもパーカッショニストのゼロ、鍵盤奏者のダニーロ・アンドラーヂ、ドラムのステファン・サンフアンなど、新世代の注目株の参加も嬉しい。錚々たるメンバーが終結した世界初となるソンゼイラ・ライブ・バンドのステージは、２日目のみならず、今回のフェス全体でも大きな目玉のひとつと言えるはずだ。

ニーナ・ミランダ

ゼロ

ダニーロ・アンドラーヂ

テファン・サンフアン

２日目には他にも、元アンダーワールドのダレン・エマーソンやロニ・サイズとの仕事で知られるシンガーソングライターのピート・ジョセフや、ポーティスヘッド～ジェイムス・ブレイク辺りに通じる音響的なジャズ・ソウルを聴かせるベルギーのメラニー・デ・ビアシオなども恵比寿ザ・ガーデンホールに集結。「Worldwide：Japan Project」にはジャイルス・ピーターソンと前述のマイラ・フレイタスが出演する他、23:00からスタートする代官山Unitでのクラブ・イベントにはジャーマン・ディープ・ハウスの注目株オスカー・オファーマンや、ベルリンを拠点に世界で活躍するSTEREOCiTIなどを筆頭に様々なDJ／ライブ・アクトが集結している。

洗練された大人の音楽を「ジャズ」と捉えて、様々なカルチャーを横断しながら幅広い層に向けたアーティストが集結するという意味で、２日目は＜Montreux Jazz Festival Japan 2016＞の魅力が凝縮されたラインナップと言えるはず。ジャズやクラブ・ミュージック、そしてサンバやボサノヴァといったブラジル音楽をはじめとするあらゆる音楽のクロスオーヴァーを楽しみたいなら、ソンゼイラ・ライブ・バンドが出演する２日目への参加がオススメだ。

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