6月に入り、16年もいよいよ折り返し地点。音楽シーンでも各国で様々な楽曲がチャートを彩った16年の上半期を総括すべく、世界各国のメディアで上半期のベスト・セレクションの発表が始まっています。海外の媒体を見てみると、今年の主な人気アルバムは、チャンス・ザ・ラッパーの最新ミックステープ『Coloring Book』、デヴィッド・ボウイの『★』、ビヨンセの『Lemonade』、アントニー・ヘガティ改めアノーニの『Hopelessness』など。では曲単位で見ていくとどうなのか? そんな疑問を解決するのにオススメの番組がMTVの『2016 上半期 US Top50』と、『2016 上半期 UK Top50』。この番組ではアメリカ、イギリスの最新ヒット・チャートをもとに、MTVが独自に集計したランキングが発表されます。そこで今回Qetic編集部では、MTVチャートとは別に、2016年上半期のUS、UKシーンから独自の目線で気になる楽曲をピックアップ。皆さんのお気に入りの楽曲は入っていますか?
2016 上半期 UKシーンの注目曲はこれ!
The 1975 – “The Sound”
全英1位を記録した2作目『I Like It When You Sleep, for You Are So Beautiful yet So Unaware of It(邦題:君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。)』を今年リリースしたThe1975。そのアルバムの中でも高い評価を獲得している “The Sound”は、80年代ロック譲りのきらびやかなポップ・センスをまとったストレートなラヴソング。「君が近くにいるとすぐわかる、その音で。」と歌われる通り、タイトルの“The Sound”は恋人の胸の鼓動のこと。
Years & Years – “Eyes Shut”
同じく昨年リリースの『コミュニオン』が全英チャートの1位を獲得して以降、今年の<ブリット・アワード>への4部門ノミネートや来日公演などで話題を集めたUKバンド、イヤーズ&イヤーズの楽曲からは、フロントマンのオリー・アレクサンダーが「パーソナルな片思いの歌」と語るこのシングルをピックアップ。オリーがベル・アンド・セバスチャンのスチュアートによる初監督映画『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』に俳優として出演したことも話題になりました。
Little Mix – “Secret Love Song ft. Jason Derulo”
ジェイソン・デルーロが客演したリトル・ミックスの“Secret Love Song”は、壮大なストリングスにこぶしの効いた歌が乗る、言ってみればイギリスの演歌のようなバラード。二股をかけられている女の子の気持ちを歌った曲で、「なぜ道の真ん中で抱きしめてくれないの? なぜダンスフロアでキスしちゃいけないの? そんな風にできればいいのに」と歌うメンバーとジェイソン・デルーロとの掛け合いの妙がポイント。
One Direction – “History”
ワン・ダイレクション活動休止前のラスト・シングルは、タイトルそのままMVでグループの結成からこれまでの活動に至る流れを回想。その中にはグループを脱退し、現在はソロ・アーティストとして活動するゼイン・マリクも登場します。歌詞のポイントは、活動休止前にファンに向けた楽曲でありながら、「これが終わりじゃない」と希望を残したものになっていること。ワン・ダイレクションからファンへの贈り物、といった雰囲気。
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