4月17日、東京・EX THEATER ROPPONGIにて開催された人間椅子のワンマンライブ、<続・怪談 そして死とエロス>。3月19日に東京・赤坂BLITZにてフィナーレを迎えた全国ツアー<怪談 そして死とエロス~リリース記念ワンマンツアー>の追加公演にあたる今回のライブも、大盛況。先頃のツアーでは披露されなかった曲やレア曲も堪能できるとあって、詰めかけたオーディエンスは今か今かと開演を待ちわびていた。

午後5時を10分ほど過ぎた頃、場内が暗転。SE“此岸御詠歌”が妖しく響きわたり、和嶋慎治(G & Vo)、鈴木研一(B & Vo)、ナカジマノブ(Ds & Vo)の3人が配置につく。1曲目の“菊花の数え唄”からいきなり会場のムードは最高潮に達し、続いて“狼の黄昏”が披露されると、フロアは揺れに揺れる。和嶋の情感たっぷりのギター、鈴木の全身を貫くかのようなベース、ナカジマのいきいきとした力強いドラム。歌心のある3人の演奏は、いつ観ても心躍る。EX THEATER ROPPONGIは彼らにとって初めての会場だが、そんなことなどお構いなしの質の高いパフォーマンスである。

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「十数年ぶりにやる曲もあります。今日は存分に楽しんでください!」と和嶋が叫ぶと、“狂ひ咲き”、“地獄の料理人”、“胡蝶蘭”といった隠れた名曲が次々と放たれる展開に。フロアから大歓声が上がった“芋虫”では、鈴木の物悲しくも凄みのあるヴォーカルに加え、この日のために和嶋が購入したというテルミンの音色が観客を摩訶不思議な世界へと誘っていた。

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先頃の全国ツアーで浸透した“恐怖の大王”や“芳一受難”の盛り上がりも凄まじく、『怪談 そして死とエロス』という名盤の魅力を再訪した気分になる。ナカジマがヴォーカルをとる“超能力があったなら”を皮切りに、“膿物語”や“雪女”など、終盤も汗が噴き出すへヴィ・チューンで畳みかける彼ら。本編の最後には、お馴染みの“針の山”が炸裂し、場内の興奮は頂点に達した。

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