——そもそも、普段はどういった音楽を聴いているんですか?
普段は、シンセ・ポップの音楽か、新譜を追うのが大好きで、今の海外インディ・ロックを聴いています。あとはニュー・ディスコとかフレンチ・エレクトロ。そういうダンスミュージックが好きです! アーティストでいうとシンセ・ポップでずっと好きなのは、パッション・ピット! 他にはダフト・パンク、ジャスティスとかが好きですね。
——今回のザ・ローリング・ストーンズの新作『ブルー&ロンサム』が全曲ブルース・アルバムということで、全曲ブルース・カバーなんですけど、もしKit Catでカバーするならどの曲をやってみたいですか?
実は、Kit Catは元々何曲かカバーをやっているんですよ。最近出したアルバムですと、トレイシー・ウルマンの“ブレイクアウェイ”をカバーしています。あと一番最初にライブをやった時からは、トム・トム・クラブの“おしゃべり魔女”をカバーしています。
KitCat 「おしゃべり魔女」
——ザ・ローリング・ストーンズでカバーしてみたい曲はありますか?
ザ・ローリング・ストーンズでカバーですか……!? うーん……、Kit Catには難しそうですね(笑)。
——“Miss You”など、ディスコっぽい曲もあるんですよ。
そうなんですね! “Miss You”カバー挑戦してみたいですね!
The Rolling Stones – Miss You – OFFICIAL PROMO
——ザ・ローリング・ストーンズは長いキャリアの中で、ロックンロールだけでなく、ブルース、R&B、サイケ、カントリー、レゲエ、ディスコなど、様々なジャンルにも挑戦しているんです。なので、カバーもしやすいかもしれません。
なるほど! そういえば、Kit Catで“My Broken Valentine”というライブで最後の方にやる曲があるんですけど、それはプライマル・スクリームの“Rocks”をイメージしていて、そこにプロデューサーのDr.Usuiさんがいろんな小ネタを散りばめているんです。この曲ができた時にDr.Usuiさんに「この曲は俺の好きなエッセンスを入れた」と言われて、なんですかって聞いたら、「ザ・ローリング・ストーンズの“ブラウン・シュガー”の「イェーイ イェーイ イェーイ」を取り入れているんだぞ。」と言われました。
Kit Cat 「My Broken Valentine」
Primal Scream – Rocks
The Rolling Stones – Brown Sugar (Live) – OFFICIAL
——意外なところに、ジョゼさんとザ・ローリング・ストーンズの繋がりがありますね。そもそも、ザ・ローリング・ストーンズはブライアン・ジョーンズがリーダーで、ブルース・バンドとして立ち上げたバンドなんです。その後、主導権が変わってしまって、その後に、ブライアン・ジョーンズが亡くなってしまうのですが、後任に、ギターのミック・テイラーが加入して、その辺りから、“ザ・ローリング・ストーンズ黄金時代”となって、『レット・イット・ブリード』、『スティッキー・フィンガーズ』、『メインストリートのならず者』など、名盤を立て続けにリリースするんです。
メンバーが入れ替わっていることは、なんとなく知っていました。
The Rolling Stones – Happy – Live (1972) Official
——もしブライアン・ジョーンズのように、Kit Catもリーダーの主導権が徐々に変わっていったらどうしますか?
私は全然構いませんね。信頼しているので。急に他のメンバーがリーダーをやりたいと言い出しても、みんなリーダーでもあり得るような意志を持っています!
——全員ブライアン・ジョーンズということですかね。
確かに初期の三人のバランス感覚かもしれませんね。
——ここで、ザ・ローリング・ストーンズのファッションの話になりますが、特にファッショナブルな、デビュー時期の頃と、その後の60年代中後期を見比べてどちらのファッションが好みですか?
▼デビュー期
▼デビュー後
どちらも好きです(笑)。いろいろ見比べてみたんですけど、60年代前半はビートルズのようなファッションですね。60年代後半はジャケットにニットを羽織ったり、Tシャツを着たりと結構ラフな感じで、どちらも良いと思います! ちなみに私は“ロックっぽい服”というざっくりとした括りのファッションが好きで、ロックもパンクもモッズもスキンズもテディボーイも、なんでも着るんです。その代わり知識はないのに着るという、自称“ファッション・パンク”という風に呼んでいるんですけど(笑)。結構そういう服を着る人って、その音楽を聴いてなくてはいけないとか、聴いていないのにそういう格好をすると怒る人もいるとは思うんですけど、逆に私は“聴かなくても好きな服はどんどん着ていこう!”っていうのを普及しています(笑)。
——ちなみに60年代のメンバーでは誰がタイプですか?
かっこいいので、ブライアン・ジョーンズですね!(笑)
——ブライアン・ジョーンズ! 格好的には当時のファッションリーダー的な人だったんですよ。
モッズや、サイケ的な雰囲気ですね。花柄のシャツも似合っていて、オシャレです。
——ちなみに、80年代になるとこんな感じになるんですけど……。
▼80年代
おお! これはダサい!(笑) 全然違いますね。
——そして、90年代からは、ジャケット&シャツをラフに着るちょいワル風なファッションに。
▼現在
ちょいワルファッションも好きです! この中だとミック・ジャガーがかっこいいですね。体型がほぼ変わってないのも素敵です。
——ミック・ジャガーやっぱ人気ですね! この方、なんと73歳なんですよ。
すごいですよね!
——70歳過ぎてワールドツアーに出るって凄いですよね! 2013年には、<グラストンベリー>にも出演しています。
本当ですか!? 体力が凄いですよね! 私たちは30分ライブをやっただけでも疲れちゃいます(笑)。
The Rolling Stones – Glastonbury 2013
——ミック・ジャガーは、ライブ中に、とにかく動きまくるのですが、1回のライブで、20キロ走ったぐらいのカロリーを消費するそうです。
私、ライブの自己紹介で「ロックスターになりたい!」って言っているんですけど、見習って永遠のロックスター「ミック・ジャガーになりたい!」の気持ちでやっていきたいです!(笑)