■ 時計おじさんは欠席でも、見事なエンタメ性で圧倒したパブリック・エナミー
朝からの小雨も落ち着き、美しいサンセット・ビーチへと仕上がった海浜幕張公園には、ふと振り返れば虹まで拝めるという絶好のシチュエーション。そしてここからは、90年代のヒップホップ・ファン垂涎のレジェンド・ターンが続く。
もはや時計おじさんa.k.a.フレイヴァー・フレイヴの入国NGがお家芸となりつつあるパブリック・エナミー(PUBLIC ENEMY)は、09年の<フジロック>と同様にDJロードと生バンドをフィーチャーした鉄板セット。しかしそこは百戦錬磨のチャック・D先生、“Don’t Believe the Hype”や“Fight the Power”といったキラーチューンを惜しげもなく連発し、終始オーディエンスにコール&レスポンスを要求しつつ、さらには「オレたちのSNSをフォローしろ。 @mrchuckdだ!」とちゃっかり宣伝も。また、「3大キングへのトリビュート」と称してギタリストにフレディ・キング、アルバート・キング、B.B.キングのフレーズを弾かせまくったかと思えば、終盤のDJタイムではホワイト・ストライプスの“Seven Nation Army”とニルヴァーナの“Smells Like Teen Spirit”をズタズタにマッシュアップしてみせるなど、非常にロック色とエンタメ性の強いライヴだった。キャンセルになってしまったM.I.A.がもし無事に出演できていたならば、“Bring the Nois(z)e”繋がりでとてつもない共演が見られただろうな〜と思うと口惜しいッス。