〈WARP〉が誇るエレクトロニック・ミュージックのオリジネイターであり、<アカデミー賞>の最優秀アニメーション作を受賞した松本大洋原作の『鉄コン筋クリート』(06年)や、長瀬智也主演の『ヘブンズ・ドア』(09年/いずれもマイケル・アリアス監督作)でサントラを手がけるなど、その美しく繊細な電子音で構成された作品群で多くのリスナーを魅了してきたプラッド(Plaid)。
そんな彼らは今年で活動25周年! メモリアルイヤーを迎え、5月にリリースした第10作目のアルバム『リーチー・プリント』がロングランヒット中だ。そんな中、3年ぶりの来日公演がいよいよ12月19日(金)に開催される。当日はアンディとエドのメンバーに加え、ライブメンバーとしてマルチミュージシャンのベネット・ウォルシュが帯同し、3人編成での最新Audio/Visualライブセットがなんと日本初披露となる予定だ。
さらに当日のゲストアクトには、’14年にプラッドと共にラプサスのコンピに参加したAmetsubや、今年はフルアルバムをリリースしUNITにも多く出演するなど精力的に活動していたKyoka、そして2ndアルバムのリリースも’15年に控えているeli walksの3組が出演。
最新ライブセットの初披露に豪華ゲスト陣の出演と、まさに“プラッド・イヤー”の締めくくりにふさわしい本公演の開催を記念して、Qeticでは今回プラッドに精通しているアーティストやキーパーソン達からのコメントをお届け。プラッドの魅力をもっと読者に伝えるべく、「プラッドのどのような所にインスパイアをされるか?」という質問を投げかけて答えてもらうと同時に、好きなプラッドの曲を1曲ずつ教えてもらった。
★回答者一覧
【アーティスト】
Ametsub、Coppe’、DE DE MOUSE、DJ Yogurt、eli walks、Kussy(Fragment/術ノ穴)、Kyoka、Naohito Uchiyama、Primula、石毛輝氏(the telephones)
【キーパーソン達】
BEAMS RECORDS 廣瀬氏、HMV 徳重氏、TOWER RECORDS 武田氏
(※回答者順はA to Z)
Comment:Ametsub
−−−25周年を迎えたPlaid、あなたは彼らのどんなところにインスパイアされますか?
大雑把に見えるけど凄く整えられたメロディとリズム。その整え方も決して器用ではないのがPlaid。
−−−Plaidで好きな曲を1曲、教えてください。
“Tokyo Drive”
Plaid – “Tokyo Drive”
■Ametsub
東京を拠点に活動する音楽家。20歳の時、2003年9月発表のコンピ『forma 2.03』に参加後、『Linear Cryptics』でアルバム・デビュー。2007年にはJimanicaとのコラボ作『サージュ』を発表。2009年2月の2ndアルバム『The Nothings of The North』は坂本龍一の2009年のベストディスクに選出された。2012年6月、 3枚目となる『All is Silence』をリリース。
Comment:Coppe’
−−−25周年を迎えたPlaid、あなたは彼らのどんなところにインスパイアされますか?
来年はコッペのレーベル〈mango + sweet rice〉が20周年を迎えるので、そのスペシャル・ダブル・ヴァイナル用に今また彼らと一緒にコラボレイションしていまぴゅが。。。コッペにとって音を創る時に一番大切なエレメントは、一緒に遊びながら冒険することを怖がらずに、不思議の国のアリスみたいに迷いながらエンジョイしながらクリエイトしていくことで。。。最もオヘソな部分をよ~くわかって創ってくれるパートナーだから、そこが一番うれぴいかな~。。。創っているときのアチチュードってゆ~か。。。基本的な姿勢がブレちゃうと、コッペの耳や感覚や身体中の毛穴 から入ってきてもインスパイアされないから。。。
−−−Plaidで好きな曲を1曲、教えてください。
みんな大~好きだから、その中から1曲選ぶのは超~~~大変。。。お天気とかによって毎日フェイヴァリットが変わっちゃうしね。。。 で も、やっぱり一番最初に一緒に創ってくれた“my hard boiled egg heart”や“atlantis is kushti , ed”、… : ( 両方とも1999年にUSAリリースされたコッペ3枚目のcd『peppermint』に入ってマピュ~:)や、“lavender oil”(コッペ11枚目のcd『filamente’ 』収録 )とかかな~。。。
Coppe’ – “Atlantis is Kushti, Ed(Remixed by Plaid)”
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■Coppe’
火星からまちがって墜落して来た? アンドロイドの歌姫コッペ。。。彼女のこの上なく非現実的なレーベル〈マンゴ+スイートライス〉は2015年で20周年を迎える! Plaidなど今までにコラボレイションしてきたアーティストたちは星の数程。。。
Comment:DE DE MOUSE
−−−25周年を迎えたPlaid、あなたは彼らのどんなところにインスパイアされますか?
夜の海の水面のようなキーボードサウンド。
−−−Plaidで好きな曲を1曲、教えてください。
“New Family”
残り一分からの展開にとても影響を受けました。
Plaid – “New Family”
■DE DE MOUSE
織り重なり合う、計算しつくされたメロディと再構築された「歌」としてのカットアップサンプリングボイス。流麗に進む和音構成と相交わりから聞こえてくるのは煌びやかで影のある誰にも真似出来ない極上のポップソング。沁み渡るような郊外と夜の世界の美しい響きから感じる不思議な浮遊感と孤独感は、多くのクリエイターにインスピレーションを与えている。
■Event Information
merry christmas planet -planet to planet-
昼の部&夕方の部
2014.12.21(日)@東京 タイムドーム明石
Comment:DJ Yogurt
−−−25周年を迎えたPlaid、あなたは彼らのどんなところにインスパイアされますか?
BLACKDOGの頃から注目していて、リリースする作品の軸がブレない印象を受けていて、自分もそうありたいと思っています。
−−−Plaidで好きな曲を1曲、教えてください。
“Ralome”
Plaid – “Ralome”
■DJ Yogurt
シスコテクノ店等でバイヤー勤務しつつ96年からDJを開始。98年には音楽製作ユニットUpsetsと自身のレーベル〈Upset Rec〉を始動。テクノ~ハウスからDUB、アンビエントまで幅広い作風の自身の楽曲リリースを続けている他に、NABOWAやDACHAMBO、曽我部恵一や奇妙礼太郎トラベルスイング楽団等の楽曲のダンスリミックスもおこない、2011年には大澤誉志幸のリミックスも手がけた。