リウッド外国人記者クラブ(HFPA)が主催する第72回ゴールデングローブ賞授賞式が1月11日(現地時間)に開催され、リチャード・リンクレイター監督作『6才のボクが、大人になるまで。』が最多3冠に輝いた。

『6才のボクが、大人になるまで。』は、主人公メイソンの6歳から18歳までの成長と家族の軌跡を12年かけて撮影したドラマで、メイソン役のエラー・コルトレーンをはじめ、母親役のパトリシア・アークエット、父親役のイーサン・ホーク、姉役のローレライ・リンクレイターの4人が同じ役を演じ続けて完成した。同作は、映画ドラマ部門の作品賞を受賞したほか、リンクレイターが監督賞、アークエットが助演女優賞に輝いた。

第72回ゴールデン・グローブ賞 受賞結果

作品賞(映画ドラマ部門)

受賞スピーチ内容:(リチャード・リンクレイター)
根拠のない大きな賭けを信じ、12年間毎年この作品のために資金をくれたIFCフィルムのジョナサン・セイリング。彼がいなかったら、この映画は存在しなかった!

(IFCフィルム プロデューサー:ジョナサン・セイリング)
リチャードのような人と働けたことは一生に一度の機会だ。14年前、リチャードがこの企画を持って僕たちのところに来た時、YESと答えたよ。なぜなら、彼はとても人間らしさに溢れていたからね。謙虚で、彼はこの作品に彼自身の人生を注いでくれた。それがリチャードなんだ。そして、素晴らしい家族(キャスト)、クルー、最高のボストン、テキサス州、ありがとう!!

監督賞(リチャード・リンクレイター)

受賞スピーチ内容
僕がこの賞を受賞させてもらいましたが、キャストやクルー、多くの方々へ感謝を述べたいです。この映画はとても僕にとって個人的な作品で、様々な繋がりを作っているような感覚でした。結論として、僕たちはみんなどこかしら欠点があって、完璧な人なんていない、ということ。たくさんの愛情を注ぎ、サポートしてくれた僕の両親に感謝しています。両親や、彼らと同じように頑張っている、親である多くの方々にこの賞を捧げたいと思います。

助演女優賞(パトリシア・アークエット)

受賞スピーチ内容:
メリル、(メリル・ストリープ)さっきはハグしてくれてどうもありがとう! あなたのDNAをもらえたわ(笑)。この作品のために共に頑張ってくれたみなさん、本当にありがとう。特に夫を演じてくれたイーサン・ホーク。素晴らしい歌を歌ってくれたわね。あなたは私の父を思い出させてくれた。監督、最高の作品をありがとう。愛してる。この役で、何万といるシングルマザーに光を当てることができて光栄です。そして、私の子供たち。愛してくれて、尊敬を持ってくれてありがとう。私の人生の中で一番お気に入りの役は、あなたたちの母親を演じることよ! みなさん、本当にありがとう!

6才のボクが、大人になるまで。

TOHOシネマズ シャンテ他にて全国大ヒット上映中!

原題:Boyhood
監督・脚本:リチャード・リンクレイター
出演:パトリシア・アークエット、エラー・コルトレーン、ローレライ・リンクレーター、イーサン・ホーク
配給:東宝東和
上映時間:2時間45分
年齢区分:PG12
(c)2014 boyhood inc./ifc productions i, L.L.c. all rights reserved.

STORY:
すべての瞬間に、「大切」が宿ってる。主人公は、テキサス州に住む6歳の少年メイソン。キャリアアップのために大学で学ぶと決めた母に従ってヒューストンに転居した彼は、そこで多感な思春期を過ごす。アラスカから戻って来た父との再会、母の再婚、義父の暴力、そして初恋。周囲の環境の変化に時には耐え、時には柔軟に対応しながら、メイソンは静かに子供時代を卒業していく。やがて母は大学の教師となり、オースティン近郊に移った家族には母の新しい恋人が加わる。一方、ミュージシャンの夢をあきらめた父は保険会社に就職し、再婚してもうひとり子供を持った。12年の時が様々な変化を生み出す中、ビールの味もキスの味も失恋の苦い味も覚えたメイソンは、アート写真家という将来の夢をみつけ、母の手元から巣立っていく。