昨年・2015年の戦う男と言えば、スポーツ界ではラグビーの五郎丸歩選手を筆頭に、錦織圭選手、羽生結弦選手、ドラマ界では『下町ロケット』で阿部寛演じる佃航平や『天皇の料理番』で佐藤健演じる秋山篤蔵などが話題になりましたが、年明け・2016年のスクリーンで戦う男も負けてはいませんヨ!

1月に上映される作品は、『消えた声が、その名を呼ぶ』『完全なるチェックメイト』『ブリッジ・オブ・スパイ』『白鯨との戦い』と“戦う男”が多いのが特徴。さらに、タハール・ラヒム(『消えた声が、その名を呼ぶ』)、トビー・マグワイア(『完全なるチェックメイト』)、クリス・ヘムワーズ(『白鯨との戦い』)など、イケメン主演作品が多いのもポイントです。では、彼らが戦いを挑んだ相手とは? 順に紹介していきましょう。

男VS絶対王者

『完全なるチェックメイト』


1972年のチェスの世界選手権、ソ連の絶対王者に挑むIQ187、15歳にしてチェスの全米チャンピオンのボビー(トビー・マグワイア)。彼が戦いを挑む相手は絶対王者! 負け知らずの彼が初めて味わった敗北。そこからの復活と絶対王者との戦いに選んだ勝利法とは……! 手に汗握る心理戦。現在絶賛公開中。

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男VS世論

『ブリッジ・オブ・スパイ』


1960年前後、スパイ交換のためにソ連側のスパイの弁護人となったアメリカ人のドノヴァン。彼が戦いを挑む相手は世論! 敵国スパイの弁護活動は周囲から「非国民」とののしられ、その標的はドノヴァン本人だけでなく、家族もターゲットとされてしまう。時代に翻弄されながらも自分の意志を強く持ち続けた一人の男の、実話をもとにしたサスペンス。現在絶賛公開中。

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男VS白鯨

『白鯨との闘い』


1819年、太平洋沖4800kmの海域で白鯨に遭遇し沈没した捕鯨船・エセックス号の実話をもとに、乗組員と白鯨との戦いを描く。彼らが戦いを挑む相手はモチロン白鯨! ボートで脱出した彼らに何度も襲い掛かる白鯨。彼らが最終的に下した究極の選択とは…。1月16日(土)より全国公開。

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男VS絶望

『消えた声が、その名を呼ぶ』


虐殺を生き延びながらも、声も良心さえも奪われた男。彼が戦いを挑む相手は絶望と孤独!「娘にもう一度会いたい」その強い想いを抱いた、平凡だった主人公ナザレットは、ひたすらに娘との再会を願ってトルコの灼熱の砂漠から海を越え、キューバ、アメリカ・ノースダコタの雪降る荒野へと導いていく。「娘に会いたい」という想いを生きる希望に、地球半周8年の旅を続ける父親を描く作品。現在絶賛公開中。

様々な状況下に置かれた彼らは、戦いを挑む相手に強いまなざしを向けます。その真剣そのものの表情に心奪われること間違いなし! また、彼らの人生の結末や如何に。気になる作品があれば、ぜひ劇場へ!

『消えた声が、その名を呼ぶ』

角川シネマ有楽町線、YEBISU GARDEN CINEMAほか、全国順次公開中
監督・脚本:ファティ・アキン
出演:タハール・ラヒム(『預言者』『ある過去の行方』)、シモン・アブカリアン、マクラム・J・フーリ
共同脚本:マルディク・マーティン(『レイジング・ブル』)
撮影:ライナー・クラウスマン(『ヒトラー ~最期の12日間~』)
美術:アラン・スタースキー(『戦場のピアニスト』)
音楽:アレクサンダー・ハッケ(『クロッシング・ザ・ブリッジ』)
原題:THE CUT 
2014年/ドイツ・フランス・イタリア・ロシア・カナダ・ポーランド・トルコ/シネマスコープ/138分
提供:ビターズ・エンド、ハピネット、サードストリート
配給:ビターズ・エンド 
© Gordon Mühle/ bombero international 

ストーリー

1915年、オスマン・トルコ。鍛冶職人、ナザレットの幸せな日々は突然終わった。アルメニア人であるがゆえに妻と双子の娘から引き離され、砂漠での強制労働の末に、喉にナイフを刺され命を奪われそうになる―—。仲間が命を落とす中、奇跡的に命をとりとめるも、声を失ったナザレット。もう一度、生き別れた娘たちに会いたい―—その想いはたった一つの生きる希望となり、平凡だった男をトルコの灼熱の砂漠から、海を渡り、はるか遠くアメリカ・ノースダコタの雪降る荒れ地へと導いていく。
愛はどんな絶望も越えていく—―父親のひたむきな姿が観客の心を打つ感動の物語。ドイツ、キューバ、カナダ、ヨルダン、マルタと5カ国に渡るロケーションも見どころ。劇中、主人公のターニングポイントにもなるチャップリンの名作『キッド』を鑑賞するシーンもあり、映画好きにとっては目が離せないポイントとなっています。

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edit by Qetic・Rina Kawarai