水曜日のカンパネラ・ワンマンライブツアー2016 ~SUPERMAN~
2016.11.02(水)川崎・CLUB CITTA
11月2日(水)に川崎のCLUB CITTA’にて<水曜日のカンパネラ・ワンマンライブツアー2016〜SUPERMAN〜>の初日公演が開催された。前日の11月1日(火)には3曲入りのニューシングル『SUPERKID』を配信リリース。本格的な海外進出も見据えてメジャーデビューを果たした水曜日のカンパネラの2016年を総括すると同時に、新たなフェイズを提示する内容になるに違いないツアーの初日とあって、開演前から超満員のフロア(1200人)にはオーディエンスの熱気と期待感が充満していた。ステージの頭上には楕円形のオブジェが吊るされていて、立体的な脳みそのモーショングラフィックが映し出されている。
開演予定時間を15分ほど過ぎたタイミングで場内が暗転。オープニングを飾ったのは“雪男イエティ”。「今晩は! お待たせしました!」と叫ぶコムアイの声が聴こえる。やはりというべきか、ステージにコムアイの姿はなく、その行方は2階席にあった。白いモップをまとったコムアイはイエティを引き連れている。鉄柵に身を乗り出し、オーディエンスに向かって「今からそっちに行くから!」と宣言。コムアイはイエティとともにフロアを練り歩きながらステージへ。
続いて、いきなりニューシングル『SUPERKID』の2曲目に収録されている“カメハメハ大王”をプレイ。ファーを脱ぐと、『SUPERKID』の1曲目“アラジン”のイメージを彷彿させつつ、野性的かつエキゾチックな要素が加味された衣装がお目見えした。ベースミュージックを経由したビートにトライバルなフィーリングが融合した“カメハメハ大王”のトラックの上で躍動するコムアイのボーカルとラップとダンスは、さらなる独創性と自由度を獲得していた。
MCではオーディエンスとカジュアルなコミニュケーションを交わし、自身の地元である川崎にまつわるトークを展開。また5曲目には完全未発表の新曲“チャップリン”も披露しオーディエンスを歓喜させた。
“ナポレオン”ではツアーの度に製作されている神輿が登場。樽から無数の足が飛び出しているという「黒ひげ危機一発」をブラックユーモアでアレンジしたような造形だった。続く“チュパカブラ”ではコムアイが樽の中に入り込んで抜け出せなくなるという状態に。コムアイのパフォーマンスのどこまでが演出でどこまでがアクシデントなのか判別がつかないのも水カンのライブの妙といえるだろう。
9曲目“ウランちゃん”以降の中盤すぎのセクションでは光と闇のコントラストを活かしたライティングやサイケデリックな映像演出、オーディエンスの緊張感と集中力を掌握するようなコムアイのパフォーマンスは新機軸を提示するものだった。
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