6月22日(木)に映画『身体を売ったらサヨウナラ』(7月1日(土)公開)のイベントが開催。主演を務めた柴田千紘と原作者の鈴木涼美、主題歌担当したPALUが登壇し、女性だけの空間での赤裸々なトークが繰り広げられました。

映画『身体を売ったらサヨウナラ』は新聞記者でありながら元AV女優だった過去を暴露された実体験を綴った鈴木涼美の同名自伝小説の実写映画、7月1日(土)より劇場公開となります。ちょっとスリリングで、ともすればシリアスになりがちな主人公リョウコの波乱万丈な日々を、現在活躍中のAV女優、AV監督、スカウトマン達のインタビュー映像を交えて描く異色のドラマです。

Report:映画『身体を売ったらサヨウナラ』女性限定試写会

【R15+】公開直前!映画『身体を売ったらサヨウナラ』新聞記者でありながら元AV女優だった過去を暴露された衝撃の実体験! film170630_karasayo_1-700x525
左から:鈴木涼美、柴田千紘、PALU

6月22日(木)に行われた≪女性限定試写会≫では上映後に主演の柴田千紘さんと原作者鈴木涼美さん、主題歌を歌われているPALUさんが登壇。「本日は女性の方がこんなに集まって頂き、どんな経緯で来てくださったのか聞きたいと思います。」と柴田さんは来場者の多さに驚きを隠せず、鈴木さんは「想定よりも多くのお客さんがいらっしゃって下さりありがとうございます。自分の作品が映画化されるのは初めてで、とてもエキサイティングな体験をさせて頂いております。」 と満員の会場の景色と自著の映画化の喜びを露にした。

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『身体を売ったらサヨウナラ』というインパクトあるタイトルについて質問されると、「日経新聞の記者時代にこっそり書いていたブログの一回分のタイトルから使うことにしました」と経緯を説明すると、柴田さんから「パロディなんですよね?」と相の手。「一ノ瀬泰三の『地雷を踏んだらサヨウナラ』という映画があって、地雷だらけの歌舞伎町を歩いていた私にはぴったりだと思ってそのパロディを(笑)。」と鈴木さんは実はパロディ好き という一面を見せ会場を笑わせた。

原作にもある“私たちとAV業界は地続きだ”という言葉をどこから引き出したのかを聞かれると、「たしか修士論文の『AV女優の社会学』の中で書いたと思うんですが、AV業界には特殊な断絶が合ったり、特殊な事情があって堕ちるというイメージがあるかもしれないけど、私の感覚としては真隣にある感じで、身近なものでした。それまでの生活とAV業界に入ってからの生活はそんなに断絶した感じはありません。感覚として、何かを 飛び越えていかなくては行けないもの、ではないという意味で“地続き”っていう言葉を使ったんだと思います。」と修士論文を書いた過去を懐かしみながら、赤裸々に語った。

キワドイ演技もある主役リョウコ役のオファーをなぜ受けたのか質問されると、柴田さんは「原作を読んでみて、私と鈴木さんは巨乳だったり、頭の良さだったりスペックが違いすぎるけど、凄く正直で、変に大げさな表現をしないところに共通点を感じてぜひやりたいなと思いました。」「ヌードに対して全く抵抗がないわけではないけど、この役をやってみたいという好奇心の方が強かった。」と役者魂を垣間見せながら自ら志願したエピソードを披露し観客を驚かせた。

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鈴木さんが実は映画に出演していたという話題になると「私は一瞬しか出ていないけど、家で寝そべりながら原稿を書いている私からすると、女優さんって大変だなって思います。しかもこの映画も短期間で作ったと思うのでより大変だなって思いました。」と映画製作の大変さをのべると、柴田さんは「朝は早く、夜は遅くで、ずっと 新宿のスパに泊まり込んでの撮影でした。」と過酷な状況を明かし、会場からは驚きの声が上がった。「演技中も疲れ顔になっているのが不安でした」と不安も吐露。しかし「アドリブで演じた元カノの家に押し掛けたシーンを鈴木さんに気に入ってもらえたんです」と過酷な撮影状況の中、満足のいく演技ができたことを満面の笑みで語った。

そしてさらに特別ゲストとして主題歌“もしも恋人が”を書き下ろしたPALUさんが登壇。「純粋な思いを傷つけたり、傷ついたりしながら、前に進んで行きたいという思いから曲を作りました。」と楽曲に込めた想いを熱く語り、「主人公のリョウコの自らに責任を持ちながら、自らの満たされない想いを探し続ける姿は十分自分に立ち向かっていると思います。」と主人公と主題歌の共通点も語った。

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最後に一言コメントを求められるとPALUさんは「一人でも多くの方に見てもらいたいと思っております」会場に集まった観客に、映画をさらに拡散してもらえるように呼び掛けると、鈴木さんは「ぜひ私の本も読んで下さい。原作は私が見てきた風景だけを書いたみたいなエッセイで、物語のある映画をよく立ち上げてくれたな」 と実写化の喜びを口にし、「続編の小説も発売されています」とちゃっかり自著の宣伝も入れ込み、観客を賑わ せた。 最後に「私よりも知名度も人気もある原作者に共演者の力を借りてできた作品です。皆さんの力も是非お貸しく ださい」と柴田は映画の成功への想いを語りました。

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映画『身体を売ったらサヨウナラ』

7月1日(土)より新宿 K’s cinema 他全国順次ロードショー

原作:鈴木涼美「身体を売ったらサヨウナラ」(幻冬舎文庫)
監督:内田英治
脚本:伊藤秀裕 内田英治
出演:柴田千紘
小西キス 久保田悠来 内田慈 冨手麻妙 原田篤 新納敏正 根岸拓哉 大重わたる 五十嵐麻朝 松井薫平 / 川上奈々美 筒井真理子 品川祐(特別出演)
製作:東映ビデオ/エクセレントフィルムズ
配給:エクセレントフィルムズ
©2017 東映ビデオ/エクセレントフィルムズ

STORY:鈴木リョウコ(柴田千紘)、29 歳。有名大学から東大大学院修士課程を経て、某経済新聞社で記者を務めた、い わゆる超エリート。そんなハイスペックな彼女には、大学在学中に AV に出演したという過去があった。そんなに頑張らなく たって有名大学に入れる知能とコンプレックスなしで十分生きられる美貌を持って生まれ、日本を代表する新聞社に勤め、昼 の世界の私は間違いなく幸せ。でもそれだけじゃ退屈で、友人のケイコ(内田慈)、ユカ(冨手麻妙)と、権力と金力を持つ彼 氏・光ちゃん(原田篤)とホスト通いに明け暮れる日々を過ごしていた。それでも何故か満たされなくて、売れないミュージ シャンの彼氏・玲(久保田悠来)と爽やかな恋もする。女の身体は何度でも売れると呟きながら、心の拠り所を求めて、どこ か手探りする自分がいる。昼と夜の世界で矛盾しまくりながら、それでも幸せになりたいと願う、一人の女の物語。

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