2013年12月21日(土)より渋谷アップリンク、新宿K’sシネマにて全国順次公開の映画『パリ、ただよう花』にむけ、日本を代表する挿絵画家・イラストレーターの一人=宇野亜喜良が本作をイメージして描き下したイラストが公開となった(上記写真参照)。また、宇野亜喜良以外にも、映画学/比較文学専攻の四方田犬彦さん、社会学者/首都大学東京教授の宮台真司さん、作家/脚本家の狗飼恭子さんなど、絶賛の声が届いた。

『パリ、ただよう花』に各界よりコメントが到着!

いつか、誰かから、花は植物の性器だと聞いたことがある。この映画の主人公はホア(花)は、セックスによって水面に浮上し、漂う花になる。セックスという漂泊感覚と、愛という予測不能な精神のレトリックが、スクリーン上にはかなく造形される。

――宇野亜喜良(イラストレーター)

「あばずれ」と呼ばれる主人公・花に、わたしたちのうちの誰が石を投げることができようか。愛が欲しい愛したい、その衝動に、彼女のように忠実になれたら。そうしたら、幸せになりたい、なんてむなしいことを考えずにすむのに。

――狗飼恭子(作家/脚本家)

映画の如き馬鹿げた恋はもう御免と思いつつ、20歳代の自分があれほど馬鹿だったからこそ体験できた濃密な情事の数々が、記憶に甦る。修羅場を経て賢くなった分、身を焦がす性愛から遠ざかる??自分は他の道を歩めたのか?

――宮台真司(社会学者・首都大学東京教授)

『さだめなき女の日々』という、なつかしい洋画の名画の題名が思い出された。また有島武郎の『或る女』のことも。北京とパリの間をせわしげに行き来するヒロインは、まさに落花狼藉の物語を生きている。監督は彼女の身体を通して、観光客がけっして触れることのないパリを、至近距離で見つめている。

――四方田犬彦(映画学・比較文学専攻)

『パリ、ただよう花』

2013年12月21日(土)より、渋谷アップリンク、新宿K’sシネマにて公開

監督、脚本:ロウ・イエ
脚本:リウ・ジエ
撮影:ユー・リクウァイ
出演:コリーヌ・ヤン、タハール・ラヒム
配給・宣伝:アップリンク(仏・中国/2010年/105分)