ングランド中部ウェスト・ミッドランズ州の都市、ウルヴァーハンプトン。バーミンガムと接し、ウォルソールやウェスト・ブロムウィッチなどの町が近隣に位置する工業都市で、人口はおよそ23万人。サッカー好きにはウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCの本拠地としても知られる街だ。ビビオことスティーヴン・ウィルキンソンはこの街の郊外に住み、あのどこか感傷的でロマンチックなサウンド──ボーズ・オブ・カナダとベン・ワットの“ノース・マリン・ドライヴ”を同時に聴いているかのような──を世に送り出し続けている。スティーヴンはそのサウンドのインスピレーションの源として、「人生経験や人との出会い、たまに見る映画、レコード鑑賞、誰かに聞いた話、旅……」といったものを挙げている。エイフェックス・ツインやボーズ・オブ・カナダに続く〈Warp〉のニュー・ジェネレーションとして彼の評価を決定づけた『アンヴィバレンス・アヴェニュー』(09年)にしろ、先日発売となったばかりの素晴らしいニュー・アルバム『シルバー・ウィルキンソン』にしろ、そのサウンドはどうやら彼のライフスタイルやパーソナリティと深く結びついているようだ。ニュー・アルバム『シルバー・ウィルキンソン』について、また彼の暮らしについて、スティーヴンがインタヴューに答えてくれた。

ちなみに5月21日から7月14日まで、全国のレコード店で<ワープ・キャンペーン2013>が開催されており、ビビオの『シルバー・ウィルキンソン』をはじめ、2013年を代表するワープ作品(ボーズ・オブ・カナダ、マウント・キンビーの新作も対象になっている!)を購入すると先着でWARPオリジナル・マグネットをゲットできる他、対象商品に貼付してあるWARPシールを集めて応募するとアナログ盤やオリジナル・グッズが必ずもらえるなど嬉しい特典がてんこ盛りだ。ぜひキャンペーン中にゲットしていただきたい!

Interview : Stephen Wilkinson(BIBIO)

――いまあなたが住んでいる場所はどんな場所ですか? またあなたの最も好きな一日の過ごし方を教えてください。

ウルヴァーハンプトンの静かな郊外でテラスが付いた家に住んでいるよ。一番好きな一日の過ごし方は、普段しないことをすること。いつもの生活と違うから休日は最高なんだと思うし、それが刺激的なんだと思う。もちろん毎日休日って訳にはいかないから、良い休日っていうと例えば僕の彼女や友達と夏のように爽快な日を自転車で走り回ったり、田舎の方に出て芝生に座って話したり、それからパブに寄って家に帰ったら庭でバーバキュー。そんでもって星空の下で焚火を囲んでウィスキーを飲みながらみんなでわいわいする。先週末にそうやって過ごしたんだけど最高だったよ。

――ニュー・アルバムのタイトル『シルバー・ウィルキンソン』には、どのようなメッセージが込められていますか?

それはリスナーの捉え方に委ねるよ。みんな自由に想像してほしい。

――あなたのサウンドからは、どこか懐かしさや温かみを感じます。遠い昔の記憶をそっと刺激されるというか……。不思議ととてもノスタルジックな気持ちにさせられるんです。また曲によって頭の中に様々な景色が浮かび上がってきます。あなたはどのようなことを作曲のモチーフにしているのですか?

自分のアイディアがどこからくるのか断定することはできないな。僕の頭から出てくるけど、どうやって生まれるかは僕自身にも謎なんだ。僕の人生経験や人との出会い、たまに見る映画、レコード鑑賞、誰かに聞いた話、旅……。こういった僕の記憶が織物のように組まれていってアイディアの刺激になる。実在する場所や本当にあった出来事を曲にしているのがあればフィクションのものもある。ふたつが混合している曲もあるよ。楽器だけのトラックだって言葉はないけど音で表現して伝えることができる。むしろ僕の場合歌詞よりもサウンドの方が先に出てくる。で、そのサウンドから見えるイメージが歌詞のインスピレーションになることがある。“Dye The Water Green”とかは絶対的でありながら抽象的で水中の藻のような苔のような感じがある。曲自体は人や人との関係、感謝や後悔、切望する気持ちを表した曲だけどさっき言ったイメージの方が歌詞のベースになったよ。

――『シルバー・ウィルキンソン』ではエレクトロニクスと生楽器のサウンドが絶妙に溶け合い、素晴らしく美しいサウンドを構築しています。本作のサウンド面において、あなたが意図したことはどのようなことでしたか?

特に意図したことはないんだ。音楽を作るときはその時の流れに任せる。もともと内在しているアイディアやテーマはたまにあるけど、ほとんどは種を植えたかのようにそこから音が育つんだ。アルバム曲の多くがギターリフから始まるのは座りながらギターを弾いている時にできたから。そこに何か特別感じるものが出てきたときは携帯に録音しておいてあとでまた聞いて、それが発展することもある。僕主体のものだけどその“種”もしくはリフが何になるかは僕の予測外。僕はワンマン・バンドだから他の人とアイディア交換をできない分、アイディアがアイディアから生まれる。そういうこともあって音層を重ねることやマルチトラック・レコーディングにとても魅力を感じるよ。なんだか魔法みたいだし全然飽きない。多分、すでに作ったサウンドの次のレイヤーを書くときに、まるで違うミュージシャンのものに触れているような感じがするんだ。他の人とコラボしてみたいけど波長が合わないと難しい。僕は一人の方が楽だな。

――「エレクトロニクスと生楽器」の融合という意味においては、例えばアニマル・コレクティヴのようなバンドにも通じるフィーリングを感じたのですが、彼らのようなロック・バンドから影響を受けることはありますか?

アニマル・コレクティブは尊敬しているし好きな曲もあるけど影響を受けたとは言えないな。彼らを知るまえからアコースティックとエレクトロニクスを彼らとは違う感じで混ぜ合わせていたんだ。

――ここ最近、特に面白いなと感じているアーティスト、あるいは音楽ジャンルなどがれば教えてください。

ジャンル分けの考え方にはあまり興味がない。ただ単に音楽が好きだ。全ての音楽ジャンルにそれぞれの良し悪しがあるから「このジャンルが好き」って言うのはなんか違う。最近興味をそそられたのはInc.っていう二人組。彼らのアルバム『No World』がすごく気に入ってるよ。

――本作で最も気に入っている曲はどれですか? 

“Dye The Water Green”。 たぶん僕にとって一番情景的に聴こえて、聴いているとその中に迷い込むような感覚を抱くんだ。結構アンビエントで淡々としてる曲だから、たまに聴くと、結構感情的な曲でもあるんだなってびっくりするよ。

――先日、ボーズ・オブ・カナダが8年ぶりの新作を発表することがアナウンスされましたが、彼らの新作にどのようなことを期待しますか? またあなたは彼らのサウンドのどういうところが魅力的だと感じていますか?

新しいアルバムは前のと比べてもっと暗くて分かりにくいメッセージが込められてる感じになるんじゃないかな。彼らのそういう謎めいたところにみんな惹かれるんだ。とらえどころのなさが彼らの音楽をさらにに魅惑的にさせてるとも思う。もし5分ごとにツアーの様子とかインタビューをツイッターに上げてたら彼らの神秘さは薄れるかも? 彼らのサウンドは大部分とても思慮深くて、歌詞なしで深い感情を伝える才能を持ってるよね。

――現在のあなたの夢を教えてください。

もうすぐ休みでコルシカに行くんだ。星がまんべんなく光る空を見られると良いなと思ってる。絶対写真を撮るんだ。それが僕の中にどのような感情を湧き立たせてくれるか楽しみにしてる。

(interview & text by Naohiro Kato)

Release Information

ワープ・キャンペーン2013対象商品!
Now on sale!
Artist:Bibio(ビビオ)
Title:Silver Wilkinson(シルバー・ウィルキンソン)
Warp Records / Beat Records
BRC-373
国内盤特典:ボーナス・トラック追加収録
¥2,200(tax incl.)


シールを集めるとT シャツやお皿(アナログ盤)が必ず貰える!
ワープ・キャンペーン2013<初夏のWarp新譜祭り>はじまるよー!!

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ボーズ・オブ・カナダ、マウント・キンビーなどなど2013年も〈Warp〉を代表する作品の数々がリリースされていますが、対象商品を購入することでWarpにまつわる素敵グッズが貰えるスーパーキャンペーンが5月21日(火)よりスタート!

★チャンス1:店頭で・・・
対象商品を一枚購入するとWarpオリジナル・マグネットを先着でプレゼント!

★チャンス2:応募で・・・
対象商品に貼付されているWarpシールを3枚集めて応募すると【T シャツ or マグカップ】、5枚集めて応募すると【お皿 a.k.a. 非売品アナログ盤】が必ず貰える!

★キャンペーン期間
2013年5月21日(火)~7月14日(日)まで

▼ワープ・キャンペーン2013<初夏のWarp 新譜祭り>対象商品!

メイン・タイトル

【インタビュー】BIBIO(ビビオ)最新作『シルヴァー・ウィルキンソン』とウルヴァーハンプトンの日々について語る。 feature130517_boards_of_canada_jk-200x200 2013.06.05 on sale!
Artist:Boards of Canada(ボーズ・オブ・カナダ)
Title:Tomorrow’s Harvest(トゥモローズ・ハーヴェスト)
Warp Records / Beat Records
BRC-382
初回盤封入アートカード(3枚)封入
各レコードショップ別のスペシャル特典あり

Now on sale!
Artist:Boards of Canada(ボーズ・オブ・カナダ)
Title:music has the right to children(ミュージック・ハズ・ザ・ライト・トゥ・チルドレン)
Warp Records / Beat Records
BRC139
¥2,500(tax incl.)

Now on sale!
Artist:Boards of Canada(ボーズ・オブ・カナダ)
Title:geogadd(ジオガディ)
Warp Records / Beat Records
BRC51
¥2,500(tax incl.)

Now on sale!
Artist:Boards of Canada(ボーズ・オブ・カナダ)
Title:the campfire headphase(ザ・キャンプファイア・ヘッドフェイズ)
Warp Records / Beat Records
BRC50
¥2,500(tax incl.)

2013.05.22 on sale!
Artist:Mount Kimbie(マウント・キンビー)
Title:Cold Spring Fault Less Youth(コールド・スプリング・フォルト・レス・ユース)
Warp Records / Beat Records
BRC-380
¥1,980(tax incl.)

サブ・タイトル

[fourcol_one] 【インタビュー】BIBIO(ビビオ)最新作『シルヴァー・ウィルキンソン』とウルヴァーハンプトンの日々について語る。 darkstar_news-from-nowhere-200x200

Darkstar『News From Nowhere』

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[fourcol_one] 【インタビュー】BIBIO(ビビオ)最新作『シルヴァー・ウィルキンソン』とウルヴァーハンプトンの日々について語る。 jamielidell_jamielidell-200x200

Jamie Lidell『Jamie Lidell』

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autechre『exai』

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LFO『frequencies』

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!!!『THR!!!ER』

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BIBIO『Silver Wilkinson』

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★対象店舗はこちら!
【タワーレコード】
札幌ピヴォ、アリオ札幌、仙台パルコ、秋田、郡山、渋谷、池袋、八王子、新宿、吉祥寺、秋葉原、LALAガーデンつくば、タワーミニ 汐留、横浜モアーズ、川崎、町田、藤沢、小田原、浦和、イオンレイクタウン、千葉、津田沼、柏、高崎、新潟、上田、アリオ松本、金沢、名古屋パルコ、名古屋近鉄パッセ、鈴鹿、静岡、梅田大阪丸ビル、難波、梅田NU茶屋町、あべのHOOP、神戸、京都、大津、岡山、広島、高松丸亀町、アミュプラザ博多、福岡、那覇、タワーダイレクト

【HMV】
札幌ステラプレイス、イトーヨーカドー宇都宮、ルミネ池袋、ルミネエスト新宿、アトレ目黒、ららぽーと横浜、グランフロント大阪、三宮

【ディスクユニオン】
渋谷CLUB MUSIC SHOP、新宿CLUB MUSIC SHOP、下北沢CLUB MUSIC SHOP、お茶の水駅前店、新宿本館、高田馬場店、池袋店、吉祥寺店、立川店、町田店、千葉店、柏店、北浦和店

ビームスレコード、グリーンハウス 、Beatkart、Qetic Store

★シールを貼って応募しよう!郵送先
〒153-0061 目黒区中目黒3-8-15
ビートインク「ワープ・キャンペーン2013」宛
※店頭に置いてあるキャンペーン冊子もしくは官製はがきに貼って郵送してください