——4月にはヴァイナル専門のレーベル、〈Fake Eyes Recordings〉を立ち上げ、第1弾の音源を全世界流通しましたが、ヴァイナル専門のレーベルを設立した経緯や、今後の展望はありますか?
DJ MAAR DIYが好きなので、全部手に届く範囲でやってみたい。
ShigeoJD 自分たちでマニュピレイトしたいっていうことだよね。
DJ MAAR 曲ができたらすぐに出せる準備ができるし。本当は定期的にヴァイナル出す予定でしたが、デジタルで『FREE YOUR MIND EP』の機会をもらったので、いま少し待っていてください。
ShigeoJD ヴァイナルに関しては長期スパンで考えていますね。GIGもあるし、あまり焦らないでやりたいですね。
DJ MAAR そういえば、海外のアーティストがヴァイナル買ってくれたのはアガったよね。
ShigeoJD サシャ・ダイブが買ってくれていたんですよ。僕たちは彼のファンで、「好きなんですよ!」って伝えたら、「お前らFAKE EYES PRODUCTIONだろ」って。しかもリエディットまで作ってくれてて送ってくれたんですよ……ヴァイナル作ってよかったなって思いましたね。
——今年も<ULTRA JAPAN(以下、ULTRA)>に出演しましたが、感触はいかがだったでしょうか。
DJ MAAR EDMを主体としたフェス、それに僕たちの裏はアフロジャックだし。FAKE EYES PRODUCTIONは理解されないかもと想像もしていました。だけど、思ったより踊ってくれた人たちがいたことはちょっとした驚きでしたね。
ShigeoJD 1年経って、より大きくなった<ULTRA>に出演しましたが、このフェスは完全にムーブメントとして定着していて、熱量とかいろいろなものが混ざったかたまりだと思っています。あれだけ多くの人がひとつの場所に集まって、一体化するフェスの一翼にいれたということは、単純にありがたいですよ。好みは人それぞれですけど、僕たちは現場を汲み取れるように毎年なにかしらのアイデアをもっていきます。今年はリリースもあったし、1年間しっかりと準備をして、来年はadditional メンバー共にバンドスタイルでもプレイしてみたいですね。
——MAARさんとShigeoさんがFAKE EYES PRODUCTIONをはじめて、前に出ていく。その姿を見た若手のアーティストの方たちは勇気付けられると思いますし、若いお客さんも新しい刺激を求めているのではないでしょうか。
ShigeoJD 今まで大きなステージには日本のトップランカーのDJの方たちが出ていましたが、MAAR君と同世代のDJやアーティストは今現場ではメインアクトだし、ヒエラルキーが少しずつ変わっている気がしています。
DJ MAAR DEXの時は若い人たちにも! とか、大儀的なものを持って活動していましたが、そういうのから少し離れたくなった自分もいます。今は一旦、肩の荷を下ろして、自分のやりたいことをやるというタームにはいってきているかな……。それでも周りは、僕とShigeo君が一緒にやるっていうだけで、すごく期待はしてくれるので、そこは汲み取りたいし、Shigeo君とだったらより大きなことができる。そういう気がしています。それがEPに込められた想いでもありますね。
——最近ふたりが興味のあるコトやモノはありますか?
DJ MAAR 実は少し前からクラブとか音楽に興味がなくなってきたんじゃないかな? って思っていたんですけど……気付くとチェックしているから興味あるんでしょうね(笑)。
ShigeoJD MAAR君めちゃくちゃクラブ周ってるじゃん! 興味ありすぎでしょ。
DJ MAAR 興味がなくなって、「どうしよう。」って、本気で思っていたんですよ! だけどこの間ageHaで聴いたミスター・タイズが気になって、インタビューとか掘り起こして読んでいる自分がいて……。
ShigeoJD やっぱり(笑)。
——やっぱり音楽は外せないんですね!
DJ MAAR 今日も移動中に、「少し音楽から離れてみて違うこと始めてみようかな。」って思った瞬間があったんですけど……“音楽から”。そう考えている時点で、これはもう音楽主体で人生考えているじゃん! って(笑)。
ShigeoJD まぁなんでも音楽ありきで考えちゃうってことだよね。
DJ MAAR うーん……よくわからないけど、みんなが期待してくれるから頑張れます! 以上(笑)!
ShigeoJD ふたりとも面白いと思うこと以外はやらない性格なので、面白いって思えてもらえることはありがたいです! 以上(笑)!
——FAKE EYES PRODUCTIONでの今後の夢や目標はありますか?
DJ MAAR FAKE EYES PRODUCTIONではアングラのクラブトラックを作って、面白いこと、やりたいと思ったことをやっていきたいけど……『FREE YOUR MIND EP』がアルバムチャートに入って、エレクトロニックチャートも1位になったことで、ある意味、自分たちの役割を知った気がしますね。期待されるのは嬉しいし、ましてやShigeo君と僕がなに始めるっていうことは、僕たちの過去も振り返って見られます。だから期待されるのはある意味当たり前かもしれないですし、正直それは伝わってきます。そう思って貰えるだけで嬉しいから、すごく大変だけど、今はもう両方やってしまおうって思っています。
ShigeoJD だって元SBKにDEXだぜ。ふたりが合わさったらそうなるでしょ。今までやってきたことも超えていきたいし、僕たちはプロでありたい訳で。やらなくちゃいけないことをしっかりと考えて、淡々とやっていきます。なによりふたりとも楽しいからFAKE EYES PRODUCTIONやっているわけだしね。
FAKE EYES PRODUCTION / BAD GIRL feat. LOBSTER & CAT(official MV)