——実際に行ってみていかがでした?

MOCK 普通のスタジオレコーディングだと、2本(管楽器類)しかないもの以上のものを重ねたいとの欲求が出て、それらを想定してのフレーズを考えたりしてましたが、今回はホーンも2管のみでできること、最小限にして最大限をお互い意識してフレーズ作りは行いました。

PON 当日は、とにかくこれまでのどんな大舞台よりも緊張しましたね。お客さんもムチャクチャ緊張しているのが分かったし。渋谷と名古屋の2か所で録ったんですが、それこそ一回目はガチガチに緊張してました。2回目はわりと一度やって掴めたところもあり、若干緊張もほぐれ、お客さんも多少やんちゃな方が多かったんで、それぞれの盛り上がりが作れましたね。その2か所のいいとこ取りをさせてもらってます。

IKKE 僕の場合、7弦ベースということもあり、レコーディングの時にはこれまで色々な奏法をし、それを一本一本録っていたんです。しかし今回は、それを全て同時に行い、なおかつコーラスも入れるという、その追い込まれた環境で自分がどこまで出来るのかに挑んだところもありました(笑)。結果、フレーズを詰め込みまくっちゃってますが(笑)。あとはフレーズをあまり決め込まず、当日のフィーリングで弾くところを多く作りましたね。なので、2か所それぞれで違ったフレーズだったりしたりして。これもライブレコーディングにならではかなって。

Steve のびのび自由に自分なりに一生懸命叩かせてもらいました。正直、このバンドで初めてのレコーディングだったんで、キチンと落ち着いた環境や準備を万全に臨みたかったところはありますが(笑)。

【インタビュー】FEELFLIP、一発録りの最新作『Recording Now!!!』で示したライブバンドとしての実力 interview_feelflip_15-700x467

——ライブレコーディングのわりには、各楽器の音の分離の良さも耳を奪いました。

TOMOYA ずっとレコーディングエンジニアをやっていただいている川口聡さんが、今回もレコーディングとミックスを担当して下さったんです。あの方は、ザ・ブルーハーツやザ・クロマニヨンズ等も手掛けておられて。あのグループもレコーディングは基本一発録りらしく、それもあり凄く手馴れておられたんですよね。それも大きいです。正直、自分たちでも、もっと固まり感がある作品に仕上がると予想してましたが、各楽器、きっちりと力強く分離していたんで、より一層ライブハウスで演っている臨場感と作品感の両立が成されていて嬉しかったです。

MOCK M-2.の“Pierrot”にしても、テナーとバリトンの二管のバランスや絡み方が、これまでの中でも最もうまいのが作れた自負を持っていて。実は、この曲は、FEELFLIP初のホーンが提案したフレーズから1曲を完成させていったんです。これまでは曲が出来て、そこにホーンのフレーズを乗せていたんですが、この曲に関してはホーン隊にイニシアティブを持たせてもらいました。

FEELFLIP / Pierrot

——全体的に聴いているだけでライブの光景が浮かんできますよね。

TOMOYA 「初めて聴いても楽しめる作品にしよう」が最初のコンセプトでしたから。いわゆるライブがイメージできる作品を目指していたというか。

IKKE 最近のスタジオ盤は、クオリティ的に自分らの本質とはかけ離れたところが出てきちゃってた部分もありましたから。今回は特に作品にした際に、自分たちの魅力の一つでもある勢いを、どのようにパッケージしたら良いか? をメンバー間で色々と話し合って挑んだんです。おかげさまで、ライブの良いところ、レコーディングの良いところが両方が際立った作品になりました。

PON “Fiesta Carnival”のガヤなんて、その日の会場で生まれたものでしたからね。この曲は、それこそライブ中にお客さんとの間で自然に生まれたものだったんです。あと、MOCKが歌ってる曲もあるし。

MOCK “Fool Japan”です。以前も曲の前振り的に歌ったことはあったんですが、今回は1曲丸丸がっつりでした。ほぼラップですが、ただでさえ速い曲だったんで、まくしたてるのもかなり大変で。気づいたら、どんどん言葉が詰め込まれていって、譜割りも詰まっていって。自分で作っときながら自分で苦しんでました。

——最後に今後の新生FEELFLIPの野望を語って下さい。

TOMOYA 今のメンバーの絆を更に深めて、初見のお客さんにも「自分たちはこんな音楽をやっている」のが一発で伝わる、そんなライブをこれからもしていきたいですね。

【インタビュー】FEELFLIP、一発録りの最新作『Recording Now!!!』で示したライブバンドとしての実力 interview_feelflip_26-700x467

——こんな音楽というのは……?

TOMOYA もちろん、Skhaoticです!!

【インタビュー】FEELFLIP、一発録りの最新作『Recording Now!!!』で示したライブバンドとしての実力 interview_feelflip_50-700x467
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photo by Chika Takami

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EVENT INFORMATION

FEELFLIP presents “Recording Now!!!” Release Tour “Playing Now!!!”

2017.07.28(金)
福岡Queblick
OPEN 18:30/START 19:00

2017.07.29(土)
宮崎SR BOX nano
OPEN 17:30/START 18:00

2017.07.31(月)
岡山CRAZY MAMA 2nd Room
OPEN 18:30/START 19:00

2017.08.18(金)
仙台LIVE HOUSE enn 3rd
OPEN 18:30/START 19:00

2017.08.22(火)
新潟CLUB RIVERST
OPEN 18:30/START 19:00

2017.08.25(金)
柳ヶ瀬ants
OPEN 18:30/START 19:00

2017.08.26(土)
磐田FM STAGE
OPEN 17:30/START 18:00

2017.08.31(木)
水戸LIGHT HOUSE
OPEN 18:00/START 18:30

2017.09.15(金)
京都GROWLY
OPEN 18:30/START 19:00

2017.09.16(土)
神戸太陽と虎
OPEN 17:30/START 18:00

2017.09.18(月)
名古屋APOLLO BASE
OPEN 17:30/START 18:00

2017.09.30(土)
千葉LOOK
OPEN 17:30/START 18:00

2017.10.06(金)
十三FANDANGO
OPEN 18:30/START 19:00

2017.10.08(日)
高松RIZIN
OPEN 17:30/START 18:00

2017.10.21(土)
札幌Bassie Hall
OPEN 17:30/START 18:00

2017.10.26(木)
新代田FEVER
OPEN 17:30/START 18:00

詳細はこちら

RELEASE INFORMATION

Recording Now!!!

2017.07.19(水)
FEELFLIP
TECI-1548
¥2,000(tax incl.)
詳細はこちら

text by 池田スカオ和宏