Interview:Mark Ronson

――単独では約10年振りの来日公演になりました。久々の日本でのDJプレイはどうでしたか?

凄く楽しかった。本当は、DJをするならもっと長時間やって、ファンクやヒップホップ、R&B、ロック……って色んなジャンルを混ぜたセットにしたかったんだけどね。だから、昨日のように45分から50分ぐらいのセットだと、正直言って少し物足りない部分はあった。でも昨日のみんなはすごくいいお客さんだったと思うし、「また早くみんなのもとに戻って来てDJをしたい」って気持ちになったよ。

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――今回アルバムの話を訊かせてもらいたいのですが、ブルーノ・マーズやスティーヴィー・ワンダーの話は、既に様々なところで話していますよね? そこで今回は、他の主要ゲストについても詳しく聞かせてください。テイム・インパラのケヴィン・パーカーは 3曲に参加していますが、彼の参加はどのように決まったんですか。

テイム・インパラは僕のお気に入りのロック・バンドの一組だからね。彼らのアルバムはファースト(10年作『インナースピーカー』)からずっと聴いてるんだ。ケヴィンとは僕がオーストラリアにショウをしにいった11年に知り合った。その時にMGMTやテイム・インパラとよく一緒になることが多くて、そこで仲良くなったんだ。音作りに関しても、ドラムへのこだわりという意味で、僕らはすごく共感する部分が多かったし。で、今回の曲を書いていく上で、ケヴィンの声がすごく自分のイメージに合ったんだ。実はまだアルバムのアイディアを練っていた頃、ケヴィンと何でもない会話をしている中で、彼が「一緒にファンクのサイド・プロジェクトをやりたいね」と話してきてね。その時は「ファンク? みんなが聴きたいものになるだろうか……」と思っていたんだけど、結果的にこうして僕がファンク・アルバムを作ることになった。それに、ケヴィンはドラムにしてもギターにしてもベースにしても、何でもプレイするのが巧いし、すごくソウルのある演奏をしてくれる。それが今回のアルバムにもよく合っているし、彼は作品にとても大きな貢献をしてくれたと思う。

Mark Ronson -“Daffodils (Audio) ft. Kevin Parker”

Tame Impala -“Mind Mischief”

――マイク・スノウのアンドリュー・ワイヤットはこれまでもあなたの作品に参加してきた旧知の仲ですが、この曲もケヴィン同様、曲から彼の声を連想したんですか?

いや、彼の場合は違ったな。彼とはもう10年来の友人でね。お互い20代後半にして「何とかブレイクしよう」って頑張っていた時からの付き合いなんだ。まず僕がエイミー・ワインハウスの作品(シングル“リハブ”を筆頭に『バック・トゥ・ブラック』の6曲をプロデュース)で成功することが出来て、彼はそれを凄く喜んでくれた。次に彼がマイク・スノウで成功して、僕もとても嬉しくて。その後も僕の結婚式で彼に歌ってもらったりしていて、彼とはとても親しい関係なんだ。だから今回のアルバムでも、当然歌ってもらいたいという気持ちがあった。それに、前作『レコード・コレクション』の中で、個人的に一番気に入っているのがアンドリューと書いてボーイ・ジョージを迎えた“サムバディ・トゥ・ラヴ・ミー”だったし、僕がやったマイク・スノウの“アニマル”のリミックスも、自分が手掛けたリミックスの中で一番気に入っているものだったりして、すごくいいケミストリーを感じる。だから今回の作品でも、彼に歌って欲しかったんだよ。

Miike Snow – Animal [Mark Ronson Remix]

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