《超イケてる一撃さ》《ばっちりキメて、めちゃくちゃ騒ごう》《だってアップタウン・ファンクで気持ちよくなっちまうんだから》。そんなご機嫌な歌詞に80’sファンク色全開のアッパーなサウンドが融合したキラー・チューン“アップタウン・ファンク”が、執筆時点でも全米シングル・チャートを12週連続で独走中。今まさに今年最長の全米No.1シングル記録を更新しているマーク・ロンソン。YouTubeなどを舞台にしたパロディ動画も話題になって大ヒットし、早くも「2015年版の“ゲット・ラッキー”」と言われるこの曲は、先日発表された英国版<グラミー賞>、<ブリット・アワード>でもブリティッシュ・シングルを受賞。彼が歓喜の涙を浮かべながらしたスピーチも記憶に新しいんじゃないだろうか?

人気番組『エレンの部屋』では観客総立ち!Mark Ronson&Bruno Mars Perform“Uptown Funk”

<ブリット・アワード>でのスピーチ Mark Ronson Wins British Single | BRIT Awards 2015

もちろん、シングルだけでなく、最新アルバム『アップタウン・スペシャル』も、英米で1位/5位を記録。サンプル主体のトラックにMCを多数迎えたファースト『ヒア・カムズ・ザ・ファズ』(03年)、エイミー・ワインハウスら故郷UK勢の力を借りてインディ・ロック曲などにホーンを加えて再解釈した2作目『ヴァージョン』(07年)、マーク・ロンソン・アンド・ザ・ビジネス・インターナショナル名義でヴィンテージ・シンセを大々的にフィーチャーした3作目『レコード・コレクション』(10年)を経て、ここで彼は自分の幼い頃からのルーツでもあるソウル/ファンクへと原点回帰。ヒップホップ、クラブ・ミュージック、ロック、エレクトロニック・ミュージック界隈から一見意外とも思える多彩なゲストを迎え、クラシックなブラック・ミュージックへの愛情を宿しつつも、それを彼らしい雑食性でアップデートした、折衷精神全開のパーティー・ファンクを聴かせてくれる。

そんな彼が今回、単独公演としては約10年振りとなる一夜限りのプレミアDJセットのために来日。これは話を訊くっきゃないでしょう! ということで、その翌日に多忙な彼を直撃。テイム・インパラのケヴィン・パーカーを筆頭に、今回の作品テーマからは一見意外に思えるゲスト陣の人選などについて訊いてみました。まずは代官山UNITに600人が集結した、超貴重なDJセットのライヴ・レポートから!

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