――あなたは8才の頃NYに移住して、その後NYからDJのキャリアをスタートさせますが、以降のブレイクはイギリスを中心に起こっていった印象があります。そして今回“アップタウン・ファンク”では、いよいよ英米共にチャートの1位を獲得しました。この状況についてはどう思っていますか。
そうだな。でも、だからと言って音楽を作ることに関しては何も変わらないと思う。今回の成功のおかげでより多くの人に自分の音楽を知ってもらえる環境にはなったけれど、それは自分にとって、それほど重要なことでもなかったりするんだ。たとえば、これまでイギリスでヒットした“ヴァレリー”(エイミー・ワインハウスを迎えたザ・ズートンズのカヴァー)や“バン・バン・バン”といった曲は、アメリカではそれほどヒットしなかったけれど、それでも1500人ぐらいの規模の会場でライヴが出来て、それだけで僕は十分「成功した」って思っていたし。だから、今回の作品でこれだけ大きな成功をしたことはとても嬉しいんだけど、じゃあ有名になったからって、これからもイケイケの作品を作り続けようなんて思ったりはしないんだ。僕はこれからも、ただ自分の好きな音楽を作り続けていくだけだよ。
Mark Ronson -“Valerie ft. Amy Winehouse”(Live BRIT Awards 2008)
Mark Ronson,The Business Intl. -“Bang Bang Bang”
――では、それをずっと続けていくことがあなたにとってのゴールという感じですか?
そうだと思う。そもそも、今回のアルバムも、自分が好きで作った作品でしかないしね。“アップタウン・ファンク”も「よし、アメリカで成功しよう」と思って作った曲ってわけじゃない。確かに、仕上げる時には「この曲は特別なものになるぞ」って感じていたかもしれないけど。でも作っている時はただ純粋に、ジャムをして、自分たちの好きな音楽を作ろうと思っていただけだったんだ。
(interview&text by Jin Sugiyama)
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